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【国際】CBI、気候債券基準4.1版の運用を一部変更。電力セクター基準案も公表

 国際グリーンボンド基準策定NGO気候債券イニシアチブ(CBI)は12月12日と13日、電力・エネルギー関連セクター向けの新たな気候債券基準(CBS)を公表した。パブリックコメントを募集する。

 今回発行した1つ目は、電力セクター基準案。CBIはすでに、再生可能エネルギー、水素、送配電、蓄電等については、個別のCBSを策定しており、今回は火力発電での炭素回収・貯留(CCS)併設や混焼等に関する要件案を定めた。

 発電効率については、1kWh当たりの二酸化炭素排出量について、2025年に460g、2030年に186g、2035年に48g、2040年に3g、2045年以降は0gとした。

 また化石燃料火力発電では、削減努力のない(Unabated)ものは2030年(新興国は2040年)までに段階的に廃止。アンモニアや水素等の混焼や、90%以上の回収率を持つCCSを用いた石炭火力発電は、2035年(新興国は2040年)までに、同様のガス火力発電は、2040年(新興国も2040年)までに段階的廃止とした。

 さらにCCS及び炭素回収・利用・貯留(CCUS)についても独自の要件を設定。混焼用のアンモニアや水素についても、ライフサイクル基準として、水素1kg当たりの二酸化炭素排出量を2023年までに3.0kg、2030年までに1.5kg、2040年までに0.7kg、2050年までに0kgとした。

 バイオマス混焼では、バイオマスでのライフサイクル基準について、バイオマスのCBS基準に準ずるとした。他にも、気候変動適応やレジリエンスに関する要件も定めた。

 今回発表した2つ目の内容は、水素セクター基準の適用範囲の拡大。これまで水素セクター基準は、水素製造にだけ適用されていたが、水素の加工、輸送、貯蔵を含む供給インフラ全体に適用された。

 3つ目の内容は、気候債券基準(CBS)4.1版における「R&D」定義の拡大。具体的には、個別のセクター基準が策定されていない分野でも、実質的なGHG排出削減、除去、回避に貢献することが実証された初期段階の研究開発投資にまで適用されることとなった。また資金使途への充当についても、これまでは100%充当を原則としていたが、95%以上の充当で要件とを満たす運用に変更し、5%の「柔軟性ポケット」を設けた。これはEUグリーンボンド基準に準じた措置。

【参照ページ】Join the Public Consultation: Climate Bonds Standard Expands with New Electrical Utilities Criteria to Accelerate Green Energy Transition
【参照ページ】Introducing the Expanded Climate Bonds Hydrogen Production and Delivery Criteria for Certification under the Climate Bonds Standard
【参照ページ】Climate Bonds Standard Expands to add flexibility and support the financing of clean technology innovation

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 国際グリーンボンド基準策定NGO気候債券イニシアチブ(CBI)は12月12日と13日、電力・エネルギー関連セクター向けの新たな気候債券基準(CBS)を公表した。パブリックコメントを募集する。

 今回発行した1つ目は、

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 今回発行した1つ目は、電力セクター基準案。CBIはすでに、再生可能エネルギー、水素、送配電、蓄電等については、個別のCBSを策定しており、今回は火力発電での炭素回収・貯留(CCS)併設や混焼等に関する要件案を定めた。

 発電効率については、1kWh当たりの二酸化炭素排出量について、2025年に460g、2030年に186g、2035年に48g、2040年に3g、2045年以降は0gとした。

 また化石燃料火力発電では、削減努力のない(Unabated)ものは2030年(新興国は2040年)までに段階的に廃止。アンモニアや水素等の混焼や、90%以上の回収率を持つCCSを用いた石炭火力発電は、2035年(新興国は2040年)までに、同様のガス火力発電は、2040年(新興国も2040年)までに段階的廃止とした。

 さらにCCS及び炭素回収・利用・貯留(CCUS)についても独自の要件を設定。混焼用のアンモニアや水素についても、ライフサイクル基準として、水素1kg当たりの二酸化炭素排出量を2023年までに3.0kg、2030年までに1.5kg、2040年までに0.7kg、2050年までに0kgとした。

 バイオマス混焼では、バイオマスでのライフサイクル基準について、バイオマスのCBS基準に準ずるとした。他にも、気候変動適応やレジリエンスに関する要件も定めた。

 今回発表した2つ目の内容は、水素セクター基準の適用範囲の拡大。これまで水素セクター基準は、水素製造にだけ適用されていたが、水素の加工、輸送、貯蔵を含む供給インフラ全体に適用された。

 3つ目の内容は、気候債券基準(CBS)4.1版における「R&D」定義の拡大。具体的には、個別のセクター基準が策定されていない分野でも、実質的なGHG排出削減、除去、回避に貢献することが実証された初期段階の研究開発投資にまで適用されることとなった。また資金使途への充当についても、これまでは100%充当を原則としていたが、95%以上の充当で要件とを満たす運用に変更し、5%の「柔軟性ポケット」を設けた。これはEUグリーンボンド基準に準じた措置。

【参照ページ】Join the Public Consultation: Climate Bonds Standard Expands with New Electrical Utilities Criteria to Accelerate Green Energy Transition
【参照ページ】Introducing the Expanded Climate Bonds Hydrogen Production and Delivery Criteria for Certification under the Climate Bonds Standard
【参照ページ】Climate Bonds Standard Expands to add flexibility and support the financing of clean technology innovation

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