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【スウェーデン】ボルボ・カーズ、EVはICE比60%優れたLCA結果と公表。最新充電ソフトウェア統合

 スウェーデン自動車大手ボルボ・カーズは3月14日、同社の電気自動車(EV)「EX30」をライフサイクルアセスメント(LCA)を行った結果、走行20万km当たり二酸化炭素排出量が内燃機関自動車「XC40」比で約60%少ないことが明らかになったと発表した。

 今回のLCAでは、原材料の採掘・精製から自動車の使用後の廃棄工程まで(cradle-to-grave)と、出荷まで(cradle-to-gate)をそれぞれ対象に設定。走行時の排出や使用後の廃棄工程を含まないcradle-to-gateを対象にした場合、内燃機関自動車比で二酸化炭素排出量が約60%少ないとの結果が得られた。

 一方、廃棄工程までを含むcradle-to-graveの場合、EX30の充電に風力発電による再生可能エネルギーを使用することで、世界全体や欧州の電源構成比で二酸化炭素排出量を各々約42%、約22%削減できると分析。電気自動車(EV)が気候変動対策としてポテンシャルを発揮するには、世界全体で再生可能エネルギー・インフラへの投資を加速する必要があると強調した。

 同社はすでに、電気自動車(EV)「EX40」「EC40」「EX30」の3車種でLCAを完了。今回測定したEX30は、アルミニウムの約4分の1、スチールの約5分の1、車内の全プラスチックの約17%でリサイクル素材を使用している。

 同社は、2025年までに同社バッテリーサプライヤーのバッテリー製造での二酸化炭素排出量を、LFPバッテリーで20%、NMCバッテリーで46%削減することを目標としている。また、サプライヤーの再生可能エネルギー電力への転換、リサイクル素材比率の向上等も並行して進める。

 また同社は3月12日、EVバッテリー向け高速充電ソフトウェア開発英ブリーズ・バッテリー・テクノロジーズとパートナーシップを締結し、特許取得済みのアルゴリズム対応のEV充電ソフトウェアを最新バージョンを利用できるようにしたと発表した。

 ブリーズ・バッテリー・テクノロジーズは、バッテリー管理ソフトウェアを開発しているスタートアップ企業。従来の段階的充電とは異なり、バッテリーをリアルタイムで動的に制御する適応型充電により、充電時間の大幅短縮を実現した。

 ボルボ・カーズは今回、同社開発のバッテリー管理プラットフォームに、ブリーズ・バッテリー・テクノロジーズのソフトウェアを統合。EV充電技術の性能を最適化・向上させることで、充電時間を30%短縮し、全体的な運転・充電体験の向上を実現する。

 ボルボカーズは、2030年までに販売車種を全て電気自動車(EV)のみに転換することを目標として掲げている。また同社コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)を通じ、ブリーズ・バッテリー・テクノロジーズにも出資。今回のパートナーシップもこれらの一環。

【参考】【スウェーデン】ボルボ・カーズ、2030年までにガソリン・ディーゼル車全廃。ハイブリッド車も廃止(2021年3月9日)

【参照ページ】Volvo EX30 LCA shows lowest carbon footprint of any fully electric Volvo car to date
【レポート】Carbon footprint report
【参照ページ】Volvo Cars partners with and invests in Breathe for next generation fast charging

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 スウェーデン自動車大手ボルボ・カーズは3月14日、同社の電気自動車(EV)「EX30」をライフサイクルアセスメント(LCA)を行った結果、走行20万km当たり二酸化炭素排出量が内燃機関自動車「XC40」比で約60%少ないことが明らかになったと発表した。

 今回のLCAでは、

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 スウェーデン自動車大手ボルボ・カーズは3月14日、同社の電気自動車(EV)「EX30」をライフサイクルアセスメント(LCA)を行った結果、走行20万km当たり二酸化炭素排出量が内燃機関自動車「XC40」比で約60%少ないことが明らかになったと発表した。

 今回のLCAでは、

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 スウェーデン自動車大手ボルボ・カーズは3月14日、同社の電気自動車(EV)「EX30」をライフサイクルアセスメント(LCA)を行った結果、走行20万km当たり二酸化炭素排出量が内燃機関自動車「XC40」比で約60%少ないことが明らかになったと発表した。

 今回のLCAでは、原材料の採掘・精製から自動車の使用後の廃棄工程まで(cradle-to-grave)と、出荷まで(cradle-to-gate)をそれぞれ対象に設定。走行時の排出や使用後の廃棄工程を含まないcradle-to-gateを対象にした場合、内燃機関自動車比で二酸化炭素排出量が約60%少ないとの結果が得られた。

 一方、廃棄工程までを含むcradle-to-graveの場合、EX30の充電に風力発電による再生可能エネルギーを使用することで、世界全体や欧州の電源構成比で二酸化炭素排出量を各々約42%、約22%削減できると分析。電気自動車(EV)が気候変動対策としてポテンシャルを発揮するには、世界全体で再生可能エネルギー・インフラへの投資を加速する必要があると強調した。

 同社はすでに、電気自動車(EV)「EX40」「EC40」「EX30」の3車種でLCAを完了。今回測定したEX30は、アルミニウムの約4分の1、スチールの約5分の1、車内の全プラスチックの約17%でリサイクル素材を使用している。

 同社は、2025年までに同社バッテリーサプライヤーのバッテリー製造での二酸化炭素排出量を、LFPバッテリーで20%、NMCバッテリーで46%削減することを目標としている。また、サプライヤーの再生可能エネルギー電力への転換、リサイクル素材比率の向上等も並行して進める。

 また同社は3月12日、EVバッテリー向け高速充電ソフトウェア開発英ブリーズ・バッテリー・テクノロジーズとパートナーシップを締結し、特許取得済みのアルゴリズム対応のEV充電ソフトウェアを最新バージョンを利用できるようにしたと発表した。

 ブリーズ・バッテリー・テクノロジーズは、バッテリー管理ソフトウェアを開発しているスタートアップ企業。従来の段階的充電とは異なり、バッテリーをリアルタイムで動的に制御する適応型充電により、充電時間の大幅短縮を実現した。

 ボルボ・カーズは今回、同社開発のバッテリー管理プラットフォームに、ブリーズ・バッテリー・テクノロジーズのソフトウェアを統合。EV充電技術の性能を最適化・向上させることで、充電時間を30%短縮し、全体的な運転・充電体験の向上を実現する。

 ボルボカーズは、2030年までに販売車種を全て電気自動車(EV)のみに転換することを目標として掲げている。また同社コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)を通じ、ブリーズ・バッテリー・テクノロジーズにも出資。今回のパートナーシップもこれらの一環。

【参考】【スウェーデン】ボルボ・カーズ、2030年までにガソリン・ディーゼル車全廃。ハイブリッド車も廃止(2021年3月9日)

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【レポート】Carbon footprint report
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