Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs

【国際】COP28、気候変動と生物多様性の同時解決で各国からの支援相次ぐ。インフラ需要は1.5京円

 国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)は12月2日までの3日間で首脳級会合を開催。その中で、気候変動と生物多様性の目標を同時に達成するため、各国からすでに総額17億米ドル(約2,500億円)の拠出が表明された。

 気候変動と生物多様性の双方の目標達成では、COP28に先駆け、国連環境計画(UNEP)、国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS)、オックスフォード大学の3者が合同で11月29日、インフラストラクチャー分野での自然を軸としたソリューション(NbS)の機会とリスクを整理した報告書を発表している。

 同報告書では、グローバル・インフラストラクチャー・ハブの試算として、2040年までに世界のサービス需要を満たすに、持続可能なインフラストラクチャーに約100兆米ドル(約1.5京円)を投資する必要があることを伝え、この課題が、国連持続可能な開発目標(SDGs)の全ターゲットの最大95%に影響を与えると言及。SDGsの達成では、持続可能なインフラストラクチャーの実現が極めて重要な役割を示すことと強調した。不動産・インフラストラクチャー分野は、世界経済フォーラムの生物多様性報告書でも、重要セクターとして扱われている。

【参考】【国際】世界経済フォーラム、世界経済44兆米ドルが生態系サービスに依存。自然保護必要性で警鐘(2020年1月30日)

 今回、国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)議長国のアラブ首長国連邦(UAE)は、自然気候プロジェクトのために新たに1億米ドル(約150億円)の資金拠出を表明。そのうち、ガーナ政府の「レジリエント・ガーナ」計画に3,000万米ドルを拠出する。「レジリエント・ガーナ」は、ガーナのナナ・アクフォ=アドゥ大統領が創設し、カナダ、シンガポール、米国、及びLEAF連合等の民間セクターからも総額8000万米ドル拠出することが決まっている。

 トンガ政府は、ベゾス地球基金から太平洋小島嶼国(P-SIDS)に対し2030年までに各国の水域と排他的経済水域(EEZ)の30%を保護する「Unlocking Blue Pacific Prosperity Plan」から1億米ドルを獲得したことを発表した。

 ブルームバーグ・フィランソロピー、ビルダーズ・ビジョン、オーシャンカインド等の慈善団体グループは、「オーシャン・レジリエンス・クライメート・アライアンス(ORCA)」の下、脆弱な海洋地域の保護、海洋での気候変動緩和、気候の影響に関する研究を対象に、2億5,000万米ドルの資金提供を発表した。

 アジア開発銀行(ADB)は、石油輸出国機構(OPEC)基金、サウジアラビア政府、フランス政府、緑の気候基金(GCF)のASEAN触媒グリーン・ファイナンス・ファシリティと合同で、10億米ドルを動員することをコミットする新たなイニシアティブ「ネイチャー・ファイナンス・ハブ」の創設を発表した。

 フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、パプアニューギニアに1億米ドル、コンゴ民主共和国に6,000万米ドル、コンゴ共和国に5,000万米ドルの3つの森林資金パッケージへの資金拠出をあらためて表明。インドネシアのジョコ・ウィドド大統領とノルウェーのヨナス・ガール・ストーレ首相は、インドネシアの先駆的なFOLUネットシンク2030計画を支援する1億米ドルのパートナーシップも発表した。

 UAEは、COP30の開催国となるブラジルのルーラ・ダ・シルヴァ大統領と間で、COP30に向け、自然に対する新たな資源と政治的支援を動員するための2年間のパートナーシップも発表した。COP28では、12月9日に「自然・土地利用・海洋」テーマで議論される。

【参照ページ】COP28 Galvanizes Finance and Global Unity for Forests and the Ocean
【参照ページ】Nature critical to infrastructure for sustainable development – UN

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 国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)は12月2日までの3日間で首脳級会合を開催。その中で、気候変動と生物多様性の目標を同時に達成するため、各国からすでに総額17億米ドル(約2,500億円)の拠出が表明された。

 気候変動と生物多様性の双方の目標達成では、

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 国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)は12月2日までの3日間で首脳級会合を開催。その中で、気候変動と生物多様性の目標を同時に達成するため、各国からすでに総額17億米ドル(約2,500億円)の拠出が表明された。

 気候変動と生物多様性の双方の目標達成では、

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 国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)は12月2日までの3日間で首脳級会合を開催。その中で、気候変動と生物多様性の目標を同時に達成するため、各国からすでに総額17億米ドル(約2,500億円)の拠出が表明された。

 気候変動と生物多様性の双方の目標達成では、COP28に先駆け、国連環境計画(UNEP)、国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS)、オックスフォード大学の3者が合同で11月29日、インフラストラクチャー分野での自然を軸としたソリューション(NbS)の機会とリスクを整理した報告書を発表している。

 同報告書では、グローバル・インフラストラクチャー・ハブの試算として、2040年までに世界のサービス需要を満たすに、持続可能なインフラストラクチャーに約100兆米ドル(約1.5京円)を投資する必要があることを伝え、この課題が、国連持続可能な開発目標(SDGs)の全ターゲットの最大95%に影響を与えると言及。SDGsの達成では、持続可能なインフラストラクチャーの実現が極めて重要な役割を示すことと強調した。不動産・インフラストラクチャー分野は、世界経済フォーラムの生物多様性報告書でも、重要セクターとして扱われている。

【参考】【国際】世界経済フォーラム、世界経済44兆米ドルが生態系サービスに依存。自然保護必要性で警鐘(2020年1月30日)

 今回、国連気候変動枠組条約第28回ドバイ締約国会議(COP28)議長国のアラブ首長国連邦(UAE)は、自然気候プロジェクトのために新たに1億米ドル(約150億円)の資金拠出を表明。そのうち、ガーナ政府の「レジリエント・ガーナ」計画に3,000万米ドルを拠出する。「レジリエント・ガーナ」は、ガーナのナナ・アクフォ=アドゥ大統領が創設し、カナダ、シンガポール、米国、及びLEAF連合等の民間セクターからも総額8000万米ドル拠出することが決まっている。

 トンガ政府は、ベゾス地球基金から太平洋小島嶼国(P-SIDS)に対し2030年までに各国の水域と排他的経済水域(EEZ)の30%を保護する「Unlocking Blue Pacific Prosperity Plan」から1億米ドルを獲得したことを発表した。

 ブルームバーグ・フィランソロピー、ビルダーズ・ビジョン、オーシャンカインド等の慈善団体グループは、「オーシャン・レジリエンス・クライメート・アライアンス(ORCA)」の下、脆弱な海洋地域の保護、海洋での気候変動緩和、気候の影響に関する研究を対象に、2億5,000万米ドルの資金提供を発表した。

 アジア開発銀行(ADB)は、石油輸出国機構(OPEC)基金、サウジアラビア政府、フランス政府、緑の気候基金(GCF)のASEAN触媒グリーン・ファイナンス・ファシリティと合同で、10億米ドルを動員することをコミットする新たなイニシアティブ「ネイチャー・ファイナンス・ハブ」の創設を発表した。

 フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、パプアニューギニアに1億米ドル、コンゴ民主共和国に6,000万米ドル、コンゴ共和国に5,000万米ドルの3つの森林資金パッケージへの資金拠出をあらためて表明。インドネシアのジョコ・ウィドド大統領とノルウェーのヨナス・ガール・ストーレ首相は、インドネシアの先駆的なFOLUネットシンク2030計画を支援する1億米ドルのパートナーシップも発表した。

 UAEは、COP30の開催国となるブラジルのルーラ・ダ・シルヴァ大統領と間で、COP30に向け、自然に対する新たな資源と政治的支援を動員するための2年間のパートナーシップも発表した。COP28では、12月9日に「自然・土地利用・海洋」テーマで議論される。

【参照ページ】COP28 Galvanizes Finance and Global Unity for Forests and the Ocean
【参照ページ】Nature critical to infrastructure for sustainable development – UN

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