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【アメリカ】米国プラスチック協定2022年報告書、4つの2025年目標に対し前進するも課題は多い

 米環境NGOのRecycling Partnershipと国際環境NGO世界自然保護基金(WWF)が運営を主導する米国イニシアチブ「U.S. Plastics Pact(米国プラスチック協定)」は2月29日、2022年の年次報告書を発表した。4種類の2025年目標に対する進捗を公表した。

【参考】【アメリカ】米国プラスチック協定2021年報告書、4つの2025年目標に対し課題多し(2023年3月6日)

 同イニシアチブは、サーキュラーエコノミー推進の英エレン・マッカーサー財団が運営するイニシアチブ「Plastics Pact」の地域プログラムとして2020年8月に62の企業が加盟し発足。現在の加盟企業数は134。2021年6月にはプラスチックのサーキュラーエコノミー化に向けた4つの2025年目標を発表。さらに2022年1月には問題かつ不要と定義されるプラスチック製品リスト11品目を発表していた。

 2021年6月に設定していた目標は、

  • 2021年までに問題または不要と定義される容器・包装のリストを作成し、2025年までに全廃
  • 2025年までにプラスチック容器・包装を100%再利用可能、リサイクル可能、または堆肥化可能に転換
  • 2025年までにプラスチック容器・包装の50%を効果的にリサイクルまたは堆肥化
  • 2025年までにプラスチック容器・包装での再生素材またはバイオ素材含有量を30%以上。バイオ素材は責任ある調達を徹底

 同報告書は、加盟企業のプラスチック包装・容器の使用や目標達成に関するデータをまとめたもので、今回で3回目。同イニシアチブの加盟企業により580万tのプラスチック包装・容器が生産された。これは米国で流通しているプラスチック包装・容器の全重量の33%に当たる。生産量が多い上位3つの製品の種類は、PETボトル、高密度ポリエチレン(HDPE)ボトル、ポリプロピレン(PP)の硬質包装だった。

 4つの2025年目標に対する進捗では、まず、1つ目の目標に対し、加盟企業が生産したプラスチック容器・包装のうち92%は、同イニシアチブが「問題または不要」と定義したものを含んでおらず、全廃に近づいていることがわかった。これは昨年の86%から6ポイント向上した。

 2つ目の目標では、加盟企業が生産したプラスチック包装・容器のうち、再利用可能、リサイクル可能、堆肥化可能なものは目標の100%に対し、昨年の36%から47.7%に上昇した。

 また、3つ目の目標は米環境保護庁(EPA)からのデータ更新がないため13.3%のまま。最後の目標である加盟企業が生産するプラスチック包装・容器のうち再生素材またはバイオ素材を含む割合は、目標30%に対し昨年の8%から9.4%に向上した。


(出所)米国プラスチック協定

【参照ページ】The U.S. Plastics Pact Releases 2022 Annual Report

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 米環境NGOのRecycling Partnershipと国際環境NGO世界自然保護基金(WWF)が運営を主導する米国イニシアチブ「U.S. Plastics Pact(米国プラスチック協定)」は2月29日、2022年の年次報告書を発表した。4種類の2025年目標に対する進捗を公表した。

【参考】【アメリカ】米国プラスチック協定2021年報告書、4つの2025年目標に対し課題多し(2023年3月6日)

 同イニシアチブは、

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 米環境NGOのRecycling Partnershipと国際環境NGO世界自然保護基金(WWF)が運営を主導する米国イニシアチブ「U.S. Plastics Pact(米国プラスチック協定)」は2月29日、2022年の年次報告書を発表した。4種類の2025年目標に対する進捗を公表した。

【参考】【アメリカ】米国プラスチック協定2021年報告書、4つの2025年目標に対し課題多し(2023年3月6日)

 同イニシアチブは、

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 米環境NGOのRecycling Partnershipと国際環境NGO世界自然保護基金(WWF)が運営を主導する米国イニシアチブ「U.S. Plastics Pact(米国プラスチック協定)」は2月29日、2022年の年次報告書を発表した。4種類の2025年目標に対する進捗を公表した。

【参考】【アメリカ】米国プラスチック協定2021年報告書、4つの2025年目標に対し課題多し(2023年3月6日)

 同イニシアチブは、サーキュラーエコノミー推進の英エレン・マッカーサー財団が運営するイニシアチブ「Plastics Pact」の地域プログラムとして2020年8月に62の企業が加盟し発足。現在の加盟企業数は134。2021年6月にはプラスチックのサーキュラーエコノミー化に向けた4つの2025年目標を発表。さらに2022年1月には問題かつ不要と定義されるプラスチック製品リスト11品目を発表していた。

 2021年6月に設定していた目標は、

  • 2021年までに問題または不要と定義される容器・包装のリストを作成し、2025年までに全廃
  • 2025年までにプラスチック容器・包装を100%再利用可能、リサイクル可能、または堆肥化可能に転換
  • 2025年までにプラスチック容器・包装の50%を効果的にリサイクルまたは堆肥化
  • 2025年までにプラスチック容器・包装での再生素材またはバイオ素材含有量を30%以上。バイオ素材は責任ある調達を徹底

 同報告書は、加盟企業のプラスチック包装・容器の使用や目標達成に関するデータをまとめたもので、今回で3回目。同イニシアチブの加盟企業により580万tのプラスチック包装・容器が生産された。これは米国で流通しているプラスチック包装・容器の全重量の33%に当たる。生産量が多い上位3つの製品の種類は、PETボトル、高密度ポリエチレン(HDPE)ボトル、ポリプロピレン(PP)の硬質包装だった。

 4つの2025年目標に対する進捗では、まず、1つ目の目標に対し、加盟企業が生産したプラスチック容器・包装のうち92%は、同イニシアチブが「問題または不要」と定義したものを含んでおらず、全廃に近づいていることがわかった。これは昨年の86%から6ポイント向上した。

 2つ目の目標では、加盟企業が生産したプラスチック包装・容器のうち、再利用可能、リサイクル可能、堆肥化可能なものは目標の100%に対し、昨年の36%から47.7%に上昇した。

 また、3つ目の目標は米環境保護庁(EPA)からのデータ更新がないため13.3%のまま。最後の目標である加盟企業が生産するプラスチック包装・容器のうち再生素材またはバイオ素材を含む割合は、目標30%に対し昨年の8%から9.4%に向上した。


(出所)米国プラスチック協定

【参照ページ】The U.S. Plastics Pact Releases 2022 Annual Report

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