Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs

【国際】S&Pダウ・ジョーンズ、生物多様性ESG株式インデックス・リリース。独自データ活用

 金融インデックス開発世界大手S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは2月27日、自然資本観点でのESG株式インデックス「S&P生物多様性・インデックス」をリリースした。

 同インデックスは、S&P500を親指数とする「S&P 500 Biodiversity Index」と、「S&P Global LargeMidCap indices」を親指数とする「S&P Global LargeMidCap Biodiversity Index」の2つで構成している。極力親指数とセクターニュートラル及びカントリーニュートラルになるように構成比が調整されている。

 同インデックスのメソドロジーの特徴は、S&Pグローバルが2023年5月に「S&P Global Sustainable1」サービスの一つとして発表した「自然・生物多様性リスク」データを活用している点にある。同データは、米S&Pグローバルと国連環境計画(UNEP)が概念を開発し、マテリアリティ度合い、依存度度合い、影響度合いの3つをインプット指標として用いている。依存スコアは、21種類の生態系サービスに直接的に依存している度合いと、これらのサービスを提供する生態系に期待されるレジリエンスリスクの2つを考慮。0から1.0までの尺度でスコア化される。依存度スコアが0.6を超える企業は、依存度が高いと判定される。

【参考】【国際】UNEPとS&Pグローバル、TNFDに基づく指標算出で新たな手法発表。EIIの概念を主軸(2023年1月21日)
【参考】【国際】ESG評価大手、自然資本、物理的リスク、サイバーセキュリティで新たな評価開始(2023年8月1日)

 同インデックスでは、「自然・生物多様性リスク」が掲載されている企業のみを対象とした上で、「Company Ecosystem Impact Ratio」が0.5以上の企業と、「Company Ecosystem Impact Intensity」が親指数の下から5%以内の企業は除外される。加えて、金融サービス提供Impact Cubedの「SDGs」データも活用し、SDGs売上データが掲載されていない企業を除外。さらにSDGsの目標14と目標15によい影響を与える売上以上に、悪影響を与える売上が多い企業も除外される。

 また、問題性のある武器、軍事サービス、小型兵器、一般炭、石炭火力発電、たばこ、オイルサンド、タールサンド、シェールオイル、シェールガス、北極圏採掘、パーム油、農薬に関し、各々基準を超える売上割合の企業も除外される。SustainalyticsのESGリスクデータを基に、国連グローバル・コンパクト(UNGC)や経済協力開発機構(OECD)多国籍企業行動指針、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)の観点から「Non-Complaiant」ステータスになっている企業も除外される。

【参照ページ】S&P Dow Jones Indices Launches Biodiversity-Focused Benchmarks

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 金融インデックス開発世界大手S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは2月27日、自然資本観点でのESG株式インデックス「S&P生物多様性・インデックス」をリリースした。

 同インデックスは、

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 同インデックスは、S&P500を親指数とする「S&P 500 Biodiversity Index」と、「S&P Global LargeMidCap indices」を親指数とする「S&P Global LargeMidCap Biodiversity Index」の2つで構成している。極力親指数とセクターニュートラル及びカントリーニュートラルになるように構成比が調整されている。

 同インデックスのメソドロジーの特徴は、S&Pグローバルが2023年5月に「S&P Global Sustainable1」サービスの一つとして発表した「自然・生物多様性リスク」データを活用している点にある。同データは、米S&Pグローバルと国連環境計画(UNEP)が概念を開発し、マテリアリティ度合い、依存度度合い、影響度合いの3つをインプット指標として用いている。依存スコアは、21種類の生態系サービスに直接的に依存している度合いと、これらのサービスを提供する生態系に期待されるレジリエンスリスクの2つを考慮。0から1.0までの尺度でスコア化される。依存度スコアが0.6を超える企業は、依存度が高いと判定される。

【参考】【国際】UNEPとS&Pグローバル、TNFDに基づく指標算出で新たな手法発表。EIIの概念を主軸(2023年1月21日)
【参考】【国際】ESG評価大手、自然資本、物理的リスク、サイバーセキュリティで新たな評価開始(2023年8月1日)

 同インデックスでは、「自然・生物多様性リスク」が掲載されている企業のみを対象とした上で、「Company Ecosystem Impact Ratio」が0.5以上の企業と、「Company Ecosystem Impact Intensity」が親指数の下から5%以内の企業は除外される。加えて、金融サービス提供Impact Cubedの「SDGs」データも活用し、SDGs売上データが掲載されていない企業を除外。さらにSDGsの目標14と目標15によい影響を与える売上以上に、悪影響を与える売上が多い企業も除外される。

 また、問題性のある武器、軍事サービス、小型兵器、一般炭、石炭火力発電、たばこ、オイルサンド、タールサンド、シェールオイル、シェールガス、北極圏採掘、パーム油、農薬に関し、各々基準を超える売上割合の企業も除外される。SustainalyticsのESGリスクデータを基に、国連グローバル・コンパクト(UNGC)や経済協力開発機構(OECD)多国籍企業行動指針、国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)の観点から「Non-Complaiant」ステータスになっている企業も除外される。

【参照ページ】S&P Dow Jones Indices Launches Biodiversity-Focused Benchmarks

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