
 国連食糧農業機関(FAO)は5月5日、欧州で発生した口蹄疫が21世紀最悪の感染状況となっていると警鐘を鳴らした。すでに外来ウイルス株が中東に感染拡大しており、影響を最小限に抑えるため、早期発見とバイオセキュリティ対策の強化が緊急に必要と強調した。
 口蹄疫は、牛、豚、羊、ヤギ等の蹄のある動物を罹患させる感染力の強いウイルス性疾患。典型的な特徴は、発熱と、跛行を伴う口や足の水疱で、成獣はあまり罹患しないが、幼獣は心不全で突然死することもある。感染力は強く、耐性や定期的なワクチン接種を実施していない国や地域では、多数の動物が罹患する可能性がある。
 口蹄疫は、人体健康に関する公衆衛生上の脅威ではないが、家畜の健康や福祉、食糧安全保障、生計に深刻な影響を及ぼし、乳量や肉量の減少等、家畜の生産性を低下させる。FAOによると、世界全体での直接的な生産損失と、流行地域におけるワクチン接種費用は、年間210億米ドルに上る。食品流通等への間接的な影響も考慮すると、さらに多くな経済打撃となる。
 欧州では最近、…
    
	 
	
    
    
            
				
				
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