英エネルギーリサーチ大手ウッド・マッケンジーと米エネルギーストレージ協会(ESA)は6月2日、最新の「米エネルギーストレージモニター」報告書を発表した。2020年第1四半期の住宅用蓄電池の新規設置容量は44.4MWに達し、2019年の第4四半期から10%増加した。非住宅用の新規設置容量は31.6MWで、2019年第4四半期に比べて25%減少した。
カリフォルニア州では非住宅用の蓄電池が伸びたが、ニューヨーク州とマサチューセッツ州では、太陽光発電設備と蓄電池をコミュニティに導入するプロジェクトが実施され、この2つの州における導入量を牽引した。
2020年第1四半期の全体の新規設備容量は97.5MW。前四半期比では48%の減少、前年比では39%の減少だった。減少の要因は、「フロント・オブ・ザ・メーター (FTM)」と呼ばれる電力会社の系統側へ設置するセグメントの伸びが遅かったためとみられる。しかし、同セグメントでは、大規模で長期的な連系が予定されており、次四半期以降大幅に回復する見込みだという。
第1四半期においては、新型コロナウイルス・パンデミックの影響は少ないものの、第2四半期へのダメージが懸念されている。住宅向け市場では、3月と4月で減少がみられ、非住宅用ではスケジュールの遅れなどの影響も予想される。
一方、オンライン販促への転換が功を奏するなど、パンデミック対策が順調に進んでいる側面もある。米エネルギーストレージ市場の市場規模は、新型コロナウイルスの影響にもかかわらず、2020年には年間10億米ドルを超え、2025年までに69億米ドルに達する見込み。年間の新規設備容量は7GWに上るという。
【参照ページ】US energy storage market sees strong first quarter despite coronavirus
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