香港証券先物事務監察委員会(SFC)は11月17日、第3次ファンドマネージャー倫理規定「Fund Manager Code of Conduct(FMCC)」を施行した。今回の倫理規定では、貸株・レポ取引、ファンド資産のカストディ、流動性リスクマネジメント、ファンドマネージャーによるレバレッジの情報開示等が主な内容。香港当局からタイプ9(アセットマネジメント)免許を取得している全企業が対象となる。違反企業には罰金が科せられる。
香港の運用会社規制では、投資一任型の投資顧問会社は「Code of Conduct for Persons(General Code)」で、それ以外の運用会社は「FMCC」で管理する棲み分けがあったが、今回の第3次FMCCでは投資一任型の投資顧問会社にも適用されることとなった。
今回のFMCCでは、新たに「全体責任(OR)アセットマネージャー」という原則が登場。運用委託者への開示責任は、カストディ選定時の履行等に関してORアセットマネージャーが果たすべき義務が追加された。また、運用会社は、市場違法行為やリスクマネジメントに関するポリシーや手続を採択する義務を負う。さらにORアセットマネージャーや貸株行為に関与するアセットマネージャーは追加でポリシーや手続を策定しなければならない。
委託投資家への情報開示面では、貸株、レポ取引、リバース・レポ取引に関するポリシー要約、リスクマネジメント・ポリシーを開示する義務が追加された。さらに、SFCがシステミックリスクマネジメント上必要と判断した場合に、レバレッジ、資産、負債に関する情報を、SFCに対して開示する義務も強化された。
【規定】Fund Manager Code of Conduct 2018
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