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【アメリカ】連邦地裁、コノコフィリップスのアラスカ石油採掘プロジェクトの許可取消判決

 米連邦地方裁判所は8月18日、コノコフィリップスがアラスカ州ノーススロープで計画していた石油採掘プロジェクト「ウィロー・プロジェクト」のライセンス許可を取消す判決を下した。トランプ前政権中に2020年末にライセンス許可が下りていたが、環境アセスメントが不十分と判断された。環境NGOが提訴していた。

 ウィロー・プロジェクトは、連邦政府が管理するアラスカ国家石油保留地内でのプロジェクトのため、内務省が管轄している。2020年10月、当時のデビッド・バーンハート内務長官は、最大3つの掘削地、感染処理施設、砂利道、バイププラインの設置を承認。さらに、同社が申請していた追加で2つの掘削地や関連施設についても検討の余地を残していた。

 今回の判決では、当時の審査を行っていた内務省土地管理局(BLM)が、コノコフィリップスがリース地で可能な限りの石油・ガスの権利があるとの前提に立ち、手続き上義務付けている代替策分析を行ったことを違法行為と判断。厳しく代替策分析を行うべきと指摘した。また、採掘された石油・ガスの外国での温室効果ガスの排出量を環境アセスメントの対象外とした点も批判した。

 さらに同判決では、内務省魚類野生生物局(FWS)が担当した報告書でも、ホッキョクグマの絶滅危惧を緩和する策に関する具体的な記述が欠けているとして無効とした。同報告書は、土地管理局の判断の根拠としても使われたため、それに基づく土地管理局の判断も無効とした。

 ベルンハルトは、この決定が「何十年も先の未来」にアラスカ横断パイプラインシステムを通じた「石油の流れの維持に大きく貢献」し、収益をもたらすと述べていた。米国土地管理局によると、このプロジェクトは1日最大16万バレル、30年間で約5億9000万バレルの石油を生産できるという。

 同プロジェクトについて、当時に内務省は、建設期間中の雇用創出が1,000人以上、操業期間でも400人以上の雇用が見込まれると伝えていた。

 同裁判の、被告は、内務省土地管理局。原告は、米NGO生物多様性センター(CBD)と米NGOのSovereign Iñupiat for a Living Arctic。今回の判決を受け、共和党のマイク・ダンリービー州知事は「悲惨だ」と語った。

【参照ページ】Court Blocks Massive Arctic Oil Development Project Defended by Biden Administration

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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