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【イギリス】FTSE100の女性取締役比率は23.5%。目標達成に向けて順調に推移

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 英国クランフィールド大学国際女性リーダーセンターは3月25日、英国の大手企業らは女性取締役比率25%という目標達成に向けて順調な進捗を見せているとする報告書"The 2015 Cranfield Female FTSE Board Report"を公表した。

 同報告書によると、FTSE100に選出されている100社の女性役員比率は23.5%となり、昨年から2.8%上昇したという。非常勤取締役の女性比率は28.5%に増加し、業務執行取締役の女性比率も過去最高の8.6%に上昇した。

 FTSE100が25%という女性比率目標を達成するために必要な女性選任人数は残り17人となった。2:1という男女選任比率が今後数ヶ月維持されれば、この目標は年内に達成される見込みだ。企業別に見ると、FTSE100のうち既に41社が25%という目標を達成しており、はるかに超えた会社も少なくない。ディアジオやインターコンチネンタルホテルズグループでは既に女性比率が45%まで上昇しているほか、キングフィッシャーも40%を達成している。

 また、同報告書では業界別の取締役会の女性比率も分析されている。報告書によると、業界と女性の選任には有意な関係がないとの結論に至ったとのことだ。さらに、英国と他国との進捗状況も比較されており、過去10年間における女性取締役比率はヨーロッパの全ての国で増加しており、その増加率はオーストリアの3.7%からフランスの22.5%まで幅広く、12.6%増加した英国は世界で5番目の増加率だという。

 さらに、同報告書には様々な企業・組織で活躍している100人の女性を紹介した"100 Women to Watch"リストも盛り込まれている。選出されている100人は既にFTSE250会社の執行委員会や大手機関で重要な役割を果たしており、取締役候補として検討されるべき人物だと推薦されている。選出されている女性の中には民間企業以外も含め様々な業界の経験を持つ人物が含まれている。

 同報告書が示すように、英国をはじめとする欧州では女性の積極的な役員登用が急速に進んでいる。一方の日本では、内閣府の調査によれば日本企業の女性役員比率は約1%強、管理職においても約10%と、欧米をはじめとする先進諸国に大きく遅れをとっているのが現状だ。現在政府では2020年までに指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%にするという目標を掲げているものの、未だ目標と現状の乖離は大きい。

 同報告書には英国大手企業の状況や欧州諸国の概況、今後に向けた課題などが具体的な数値やインタビューコメントを基にして詳しくまとめられているので、興味がある方はぜひ参考にしてほしい。

【レポートダウンロード】The 2015 Cranfield Female FTSE Board Report
【大学サイト】Cranfield School of Management

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