金融庁は5月21日、上場企業に対し、有価証券報告書の中で新型コロナウイルス感染症の影響に関する開示を求める文書を発表した。不確実な経営環境において、経営者の視点による充実した開示を行うことは、投資家の投資判断にとって重要とした。
今回の発表では、まず、財務情報に関し、パンデミックにより不確実性が高まっている状況を受け、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りが難しくなっていると考えられると指摘。そのため、見積もりで一定の仮定を置きをした場合に、追加情報で、仮定の内容を具体的に開示することが強く期待されるとした。
また、非財務情報において、今般の新型コロナウイルス感染症の影響について、「事業等のリスク」における感染症の影響や対応策、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(MD&A)」における業績や資金繰りへの影響分析、経営戦略を変更する場合にはその内容等の充実した開示を行うことが強く期待されるとした。
こららの記載内容は、金融庁が実施している有価証券報告書レビューの審査対象となることも明言した。
【参照ページ】有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項及び有価証券報告書レビューの実施について(令和2年度)
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