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【国際】ファイザーとBioNTech、新型コロナワクチンBNT162の臨床試験を10月末までに完了の見込み

 製薬大手米ファイザーと独バイオ製薬大手BioNTechは9月12日、新型コロナウイルス・ワクチンのフェーズ3臨床試験の被験者を拡大する申請を米食品医薬品局(FDA)に提出した。試験登録患者数を最大4.4万人に拡大し、新たな患者登録ができるようにした。

【参考】【アメリカ】ファイザーとBioNTech、新型コロナワクチンBNT162で安全性・免疫原性確認。フェーズ1臨床(2020年8月25日)

 両社の臨床試験への登録は、予定通り進行しており、当初目標の3万人を達成予定。今回提出の申請では、16歳の若者や、慢性型のHIV・C型肝炎・B型肝炎の患者も登録対象に含められるようにする。臨床試験は、実際の感染者を被験者として実施しているおり、現在の感染率のまま続く場合、同ワクチンのフェーズ3臨床試験を10月末までに完了できる模様。早ければ10月中にもFDAに緊急使用許可(EUA)や薬剤承認を申請する方針。

 また両社は9月9日、BNT162の前臨床試験の予備データを発表。前臨床試験で、抗ウイルス効果と中和抗体の生成が確認され、新型コロナウイルス感染予防効果が認められたという。

 前臨床試験では、100µgのmRNAワクチン候補BNT162b2を2回接種したアカゲザルと、生理食塩水を接種したアカゲザルを用意。2回目目のワクチン接種後55日目に、鼻と肺両方を介し、新型コロナウイルス約100万プラーク形成単位の接種を行った。

 実験の結果、BNT162b2接種のアカゲザルでは、免疫がウイルス感染を減少させ、下気道でウイルスRNA検出されなかったのに対し、生理食塩水接種のアカゲザルでは、ウイルスRNAが検出された。

 こうした前臨床試験およびフェーズ1臨床試験の結果は、両社のフェーズ2/3臨床試験の実施判断に寄与。第2/3臨床試験には、米国、アルゼンチン、ブラジルから18歳から85歳までの2.5万人以上が参加登録を行った。今後は、ドイツ、トルコ、南アフリカでも追加登録予定。

 さらに両社は、BNT162の欧州連合(EU)加盟国への2億回分提供および1億回分の追加提供について、欧州委員会と予備交渉を行った。BNT162は、臨床試験と規制当局の承認を条件とし、2020年末までに出荷予定。欧州向けワクチンは、BioNTechのドイツの製造拠点とファイザーのベルギー製造拠点で生産される。

 両社は、新型コロナウイルス感染症ワクチンの国際的な調達・分配枠組み「COVAX」への参画の意思を表明。各国政府がワクチン確保に奔走する中、先進国の購入で、後進発展途上国が資金援助を得るスキームに則り、富の配分とワクチン普及を促進する。

【参考】【国際】WHO、新型コロナワクチンの国際分配スキームに172ヶ国が参加意向。9ワクチンが参画

【参照ページ】PFIZER AND BIONTECH PROPOSE EXPANSION OF PIVOTAL COVID-19 VACCINE TRIAL
【参照ページ】PFIZER AND BIONTECH ANNOUNCE DATA FROM PRECLINICAL STUDIES OF MRNA-BASED VACCINE CANDIDATE AGAINST COVID-19
【参照ページ】PFIZER AND BIONTECH TO POTENTIALLY SUPPLY THE EU WITH 200 MILLION DOSES OF MRNA-BASED VACCINE CANDIDATE AGAINST SARS-COV-2

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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