
金融庁は7月25日、M&Aや事業承継等を支えるLBOローンについて、大手銀行や地域銀行の動向を調査したアンケート結果を公表した。
金融庁は、成長資金の供給という観点から、LBOローンの増加を歓迎しつつも、一般的には通常のコーポレートローンと比較して信用リスクが高くなる中、各銀行ではのリスクマネジメントや与信管理が適切に実行されているかを懸念している。
今回の調査では、大手銀行9行と地域銀行100行が回答した。大手銀行では、LBOローン残高は2019年3月末の約2.6兆円から2023年9月末には約6.6兆円へと増加。そのうち3メガバンクで約80%を占めた。債務者区分が要注意先以下の比率は一時期に比べ低下し、現在は約11%。大手銀行のうち6行は、メザニン実績があり、メザニン残高はLBOローン全体で約6%と依然として小さいものの、メザニン残高は2019年3月末の約80億円から2023年9月末は約3,800億円へと急増している。
地域銀行では、77行がLBOローン実績があると回答。そのうち47行はアレンジ実績があると回答した。LBOローン残高は2019年3月末の2,300億円から2023年9月末には約1.4兆円に増加。33行は残高100億円以上となっていた。債務者区分が要注意先以下の比率は残高の大幅な増加に伴い低下したが、約10%ある。15行はメザニンへの取組み実績があると回答。また28行は過去実績はないものの、興味があると回答した。メザニン残高は2019年3月末の約50億円から2023年9月末には約1,700億円へと増加。ただし、メザニン残高は上位3行で90%以上占めた。
【参照ページ】「大手銀行・地域銀行 国内LBOローンに関するアンケート調査結果」の公表について
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