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【カナダ】上下院、大麻合法化法案を可決。今年10月にはG7初の大麻所持・使用合法化国に

 カナダのトルドー首相は6月20日、同国で大麻(マリファナ)の所持や使用が10月17日から合法化されると発表した。大麻法案が6月18日に連邦下院を205対82で通過。6月19日に連邦上院を52対29で通過した。カナダの国家元首である英女王の代理人であるカナダ総督が9月まで承認する模様。

 嗜好用の大麻を国家として合法化するのは2017年7月に合法化したウルグアイに続き世界で2カ国目。米国でも複数の州ですでに合法化されている。カナダでは、大麻所持は1923年に違法化されたが、医療目的での大麻使用は2001年に合法化されている。しかし、カナダでは大麻取引が横行しており、2015年の調査ではワインの市場規模と同等の60億カナダドル(約5,000億円)にまでなっている。

 大麻合法化は、トルドー首相が2015年の選挙時の公約にしていた。首相就任時は、大麻合法化タスクフォースを設置し、2016年12月には調査レポートをまとめていた。トルドー首相は、大麻所持や使用を合法化する一方、生産者に免許制等の国家管理を導入することで、大麻の不適切な使用を抑える考えを持っている。

 今回の立法により、国から認可を受けた生産者が栽培した大麻や大麻油を、小売店舗やインターネットで購入できるようになる。18歳以上のカナダ人は公共の場で最大30g(1オンス)の乾燥大麻を所有することも合法となる。今後8週間から12週間で、カナダの政府機関や地方政府でも関連規制の整備が進められる。法施行時には、食用大麻や大麻を利用した食品はすぐには許可されないが、施行後1年以内には製品ごとの規制が設定されるため、可能になる見込み。各家庭には大麻を4株まで栽培することが認められ、家庭内であれば大麻食品を消費すること可能。販売はできない。また、大麻の輸出入は引き続き禁止される。また、若者に大麻を販売促進する行為も禁止される。

 大麻は、麻薬の中では比較的依存性や副作用が小さと言われ、「ソフトドラッグ」と呼ばれてている。一方、コカインやLSD等は「ハードドラッグ」と呼ばれている。大麻合法化に対しては、カナダ国内でも反対意見も多く、ソフトドラッグをきっかけにハードドラッグに手を出す人が増えるのではと懸念している。

 今後、地方政府は、連邦法より厳しい規制を課すことも許可されている。一方、インターネットでのメール宅配は連邦政府が直接規制する。政府は、大麻税を課す、税収は州政府や準州政府にも配分される。連邦政府は年間で40億カナダドル(約3,300億円)の税収を見込む。

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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