中国IT大手アリババは2月15日、同社の研究機関「達摩院(DAMO)」が新型コロナウイルスを高速に診断できる医療機器を開発したと発表した。胸部CT画像を人工知能(AI)を用いて高速診断し、識別正確度は96%を誇るという。
中国では、新型コロナウイルスの感染増加により診断データが集まったことで、PCR検査だけでなく、胸部CT画像での診断も始まっている。新型コロナウイルスの感染者は、片肺や両肺に、斑状もしくは摺りガラス状の結節陰影が出るなどの微細な特徴があるという。
今回の診断機は、AIの画像解析を応用し、感染者の微細な特徴を検知するアプローチを採用。阿里雲のクラウドを活用した。従来、肉眼で確認する際にはCT画像が一人で300枚ほどあるためで5分から15分を要していたが、AIにより約20秒ほどで判断できるようになったという。自然言語処理(NLP)と畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を活用した。
今回のAIアルゴリズムの開発では、中国人研究者の学術論文や、浙江大学、第一付属病院、万里雲、長遠佳、古珀医院などの複数の機関との共同開発。2月16日にから、河南省鄭州市の小湯山医院を皮切りに、すでに湖北省、上海市、広東省、江蘇省、安徽省等16省・市の26病院に導入されている。その中には武漢市第6病院や、上海市の大華医院、江蘇省の無錫虹橋医院などの大病院もある。2月21日の時点で、症例診断数は3万を超えた。
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