サンフランシスコ市監理委員会は4月19日、今後新たに建設される10階建て以下の全建物の屋根に、太陽光発電パネルまたは太陽熱システムパネルの設置を義務付ける法律を全会一致で可決した。この法律は2017年1月より施行される。サンフランシスコ市は2020年までに再生可能な資源から電気を100%供給することを目標としており、今回の法律はそのひとつの具体策となる。
サンフランシスコ市政府は、全米の中でも稀な市と郡の権能を兼ねる「市郡(City-county)」制を採用している。そのため、サンフランシスコ市の正式名称は、"The City and County of San Francisco"と言う。市政府は、二府で構成され、行政府トップを市長が、最高意思決定機関である立法府を監理委員会(Board of Supervisors)が担う。サンフランシスコ市の管理委員会は11名で構成されている。今回、監理委員会が可決したことで、市長が署名すれば、正式に法律として発効される。
カリフォルニア州政府はすでに、屋根面積の最低15%を将来的に太陽光発電パネルを設置できるよう日光に露出させること義務化する法律が施行されており、今回のサンフランシスコ市の決定は州法に追加される規制となる。カリフォルニア州では他にランカスター市やセバストポル市といった小規模市で同様の義務化が制定されている。
サンフランシスコ市監理委員会のスコット・ウィエナー委員はさらに、「緑化屋根(Living roof)」の法制化についても取り組んでいる。緑化屋根とは、屋根で植物を栽培することで、低コストの断熱、大雨洪水の緩和、野生生物の保護などを同時に実現するというもの。この提案は翌週以降に監理委員会で議論される見込みだ。
【参照ページ】San Francisco adopts law requiring solar panels on all new buildings
【参照ページ】San Francisco Is Requiring Solar Panels on All New Buildings
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