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【国際】サステナビリティ・リーダーに最も必要なのは「価値基準」 2015/06/21 最新ニュース

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 サステナビリティリサーチGlobeScanおよびサステナビリティコンサルティングのSustainAbilityは5月28日、企業、NGO、政府の各分野においてサステナビリティ・リーダーと認識されている組織について分析した調査報告書”The full 2015 Sustainability Leaders report“を公表した。世界82ヶ国、800名以上のサステナビリティ専門家らに対するアンケートに基づく調査結果によると、企業がサステナビリティを推進する上で最も重要なのは「価値基準」であることが分かった。

 同調査によると、企業がサステナビリティ分野のリーダーとして認識される上で最も重要なのは、経営陣の信念なども含めてサステナビリティが重要だという価値基準が組織に統合されていることだという。また、その次に重要な点として挙げられたのが「サステナビリティが企業のビジネスモデルの中核の一部となっているかどうか」で、そう回答した専門家の数は昨年の調査と比較して大幅に増加した。

 SustainAbilityで調査ディレクターを務めるChris Guenther氏は「アクターの範囲を超えたリーダーシップに対し、よりバランスの取れた期待をする傾向が生まれている。特に、国府に対する期待が低下し続けるにつれて、民間セクターやNGO、国際連合といった他団体がより大きな責任を担うことが期待されている」と語る。

 同調査では、企業以外にもNGO、政府というそれぞれのセクターごとにどの組織が最もリーダーシップを発揮しているか、またリーダーシップを測るうえで何を重要視しているかがまとめられている。主な内容は下記の通り。

企業によるリーダーシップ

 サステナビリティのビジネス戦略への統合において最もリーダーシップを発揮していると認識されている企業は昨年に引き続きユニリーバだった。続いてパタゴニアが2位となり、今年はBASFが初めてトップ10にランクインした。その他のトップ10企業の顔ぶれは、インターフェイス、マークス&スペンサー、ナチュラ、イケア、ネスレ、GE、ナイキ、そしてコカ・コーラとなっている。

 また、同調査は、世界のあらゆる地域においてリーダーシップを発揮している企業がますます一部の先進企業に集中するようになってきている傾向を示しており、例えばユニリーバは、アジア(33%)、アフリカ・中東(36%)、北米(39%)、そしてヨーロッパ(44%)という幅広い地域においてリーダーとして認識されている。一方で、南米・カリブ地域ではナチュラ、オセアニアではインターフェイスがサステナビリティ・リーダーとして認識されている。

NGOによるリーダーシップ

 市民社会におけるサステナビリティ・リーダーとして、最も多くの名前が挙がったのがWWF(世界自然保護基金)だ。次いで、グリーンピース(18%)、オックスファム(9%)、WRI(世界資源研究所)(6%)、WBCSD(5%)、セリーズ、そしてEnvironmental Defense Fund(共に4%)が続く。

 どのNGOが最もリーダーシップを発揮しているかという点については異なる地域の専門家の間でもおおむね意見は共通しており、WWFとグリーンピースは、グリーンピースは北米の専門家らの間では取り上げられていることが少ないという例外を除いて世界の全地域で強い影響力を持っている。WWFは特にヨーロッパや南米・カリブ地域での高い評判を得ており(それぞれ30%)、グリーンピースのリーダーシップはオセアニアが最大となっている(23%)。

 専門家の31%がNGOのリーダーシップを測る際の最も重要な要素として様々なステークホルダーを効果的に巻き込み、協力的なイニシアチブをとる能力だと考えており、これは持続可能な開発においてパートナーシップの重要性が高まっていることを浮き彫りにしている。

政府によるリーダーシップ

 サステナビリティの分野で最もリーダーシップを発揮している政府としては、ドイツ政府(25%)とスカンジナビア政府(スウェーデン21%、デンマーク16%、そしてノルウェー13%)が挙げられた。ヨーロッパ以外ではコスタリカ(8%)が最上位にランクインしたほか、サステナビリティの分野において存在感を高めつつある中国はアジア・オセアニアの専門家らの間では最も目立った存在として評価されており、世界ランキングにおいても8位(7%)に選ばれている。

 また、政府のリーダーシップを測る際の重要な要素としては価値基準(31%)、エネルギーと気候変動(27%)、そして政策(22%)が挙げられた。

 同調査結果を受けて、GlobScanのサステナビリティのディレクターを務めるEric Whan氏は「他者を巻き込み、協働する能力がNGOの評判を左右する一方で、政府や企業のリーダーシップは、彼ら自身の価値基準をいかに持続可能な開発目標と一致させることができるかによって測られる。また、ますます多くの専門家らが、企業がリーダーシップを発揮するためにはサステナビリティをビジネスモデルの中核へと統合する必要があると考えるようになってきている。そして政府にとっては、エネルギーや気候変動における効果的な取り組みが、真のリーダーとして2つ目に重要な特質として見られている」と語った。

 企業、NGO、政府によって期待されるリーダーシップの中身が異なるという点は非常に興味深い。セクターに関わらず、サステナビリティ分野において先進的な取り組みを実施している組織をベンチマークすることは非常に役に立つ。同レポートはそのうえでとても参考になるはずだ。興味がある方はぜひ下記からダウンロードして頂きたい。

【レポートダウンロード】The full 2015 Sustainability Leaders report
【参照リリース】Values Paramount to Achieving Sustainability Leadership
【企業サイト】GlobeScan
【企業サイト】SustainAbility

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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