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【アメリカ】カーニバル、社会貢献型旅行「ソーシャルインパクトトラベル」の新ブランドを発表

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 クルーズ運航世界最大手のカーニバル・コーポレーション(以下、カーニバル)は6月5日、旅行中に現地で社会貢献活動に携わることができる「ソーシャルインパクトトラベル」という新しいタイプの観光クルーズ事業をfathom™ブランドとして開始すると発表した。fathomは2016年4月から、旅行先の地域社会が抱えるニーズに応えるべくツアー客らが地元の人々と協働できるツアープログラムを提供する予定だ。

 fathomブランドの最初のツアーは、米国マイアミ発でドミニカ共和国を目的地とする大型客船の旅となる。ドミニカ共和国は美しい自然環境を誇りつつも、平均世帯所得が年間6000米ドルと低く、200万人以上の国民が安全な水へアクセスできていない。このツアーに参加するツアー客は7日間のうちの最大3日間を利用して、各自のスキルや好みに応じて客船上あるいは陸上で様々な「ソーシャルインパクト」活動を選び、自由にスケジュールを組むことができるという。活動では現地企業がパートナーとなる。今後、fathomが定期的にツアー客を現地に送り込み、現地パートナー組織が展開するプログラムに参加することで一時的ではなく持続的な貢献を目指す。

 fathomの実施した市場調査によると、「ソーシャルインパクトツアー」の潜在市場は北米では既に約100万人規模と推定されており、今後さらに拡大する見込みだという。また、最も関心が高いとされる主な顧客層は、世界に変革を起こしたいという野望を持つ2~30年代、子供の視野を広げたいと願う子育て世代、単なるお金の支援ではなく人のためになることがしたいと考える50歳以上のシニア層とのことだ。

 カーニバルのCEOを勤めるArnold Donald氏は「他人の役に立ちたいと思いながらも、どのように始めればいいのかがわからないという人が増えている。我々は、旅行は自己成長をしながら世の中に有意義な貢献ができる重要な手段だと考えている。ツアー客と現地の人々が協働して課題に取り組むことで、お互いに成長し恩恵を受けられる。そのような機会を提供することができて大変嬉しい」と語った。

 地域の自然環境を楽しむエコツアーをはじめ、最近では単なる観光旅行ではなく、サステナビリティと旅行を掛け合わせた「サステナブルツーリズム」の裾野が広がりつつある。旅行を通じて社会、環境への好影響を生み出すことは、自国経済を観光産業に依存する途上国にとっても持続可能な成長を実現するドライバーとなる。

【参照リリース】Carnival Corporation Launches New Brand, Creates New Travel Category for Social Impact
【参考サイト】Fathom
【企業サイト】Carnival Corporation

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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