【日本】中小企業庁、下請法運用基準強化に伴うハンドブック公表。適切なサプライチェーンの重要な視点 2017/02/17 最新ニュース

 中小企業庁は1月27日、中小企業庁が昨年12月に実施した下請法の運用基準強化に伴い、下請け企業の取引力強化のための「価格交渉ノウハウ・ハンドブック」と「事例集」を改訂、公表した。企業の健全な企業取引に関しては、独占禁止法のもとで、いわゆる「下請いじめ」が違法行為として禁止されている。政府は昨年12月、独占禁止法の管轄部局である公正取引委員会に寄せられる事例をもとに、違法行為となる事例を66から141へと大幅に増やし、下請けいじめの撲滅を図っている。

 サプライチェーンや調達基準の分野では、社会や環境の側面が意識され、独占禁止行為の観点は語られることは少ないが、重要なテーマの一つだ。GRIスタンダードにも「GRI206 Anti-competitive behavior(反競争的行為)」という項目があるように、サステナビリティ分野の一分野として規定されている。中小企業庁は12月14日、下請等中小企業の取引条件を改善していくことを目的に、「下請中小企業振興法第3条第1項の規定に基づく振興基準」を改正。公正取引委員会も「下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準」を同日付で改正し、違反行為事例の内容を追加、充実させた。

 中小企業庁と公正取引委員会の運用基準改訂広報文書では、新たに追加された主な違反事例を8つ紹介している。

  • 合理性のない定期的な原価低減要請
  • エネルギー費や人件費上昇の実態を考慮しない下請代金を据え置くことによる買いたたき
  • 量産品と同単価での補給品の発注
  • 自社製品等の購入強制
  • 金型や治具等の無償保管要請
  • 取引とは無関係な荷降ろしなど労務の無償提供要請
  • 販売会社のセール等一方的な理由による下請代金の額から一定額を差し引くことによる減額
  • 制作物等の不当な作業やり直し

 また、下請代金の支払いでは、可能な限り現金を原則とし、手形やファクタリングを用いる場合は割引料を下請事業者に負担させないようにすることも定めた。公正取引委員会は、大企業からの徹底を求めており、改善状況の調査も行うと明言している。

 中小企業庁が今回発表したのは、下請企業が取引先企業と交渉を巧みにするための「価格交渉ノウハウ・ハンドブック」と、購入企業が慣行を自主点検するための「事例集」。下請いじめを防止するためのチェック項目や事例等が、わかりやすく説明されている。

【参照ページ】下請取引のル-ルの強化に伴い価格交渉ノウハウ・ハンドブック及び事例集を改訂しました
【ハンドブック】価格交渉ノウハウ・ハンドブック(2017年1月改訂版)
【事例集】価格交渉事例集(2017年1月改訂版)
【中小企業庁資料】下請法の運用を強化します!公正取引委員会/中小企業庁からのお知らせ~「下請法に関する運用基準」を13年ぶりに改正~
【公正取引委員会資料】下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準の改正のポイント

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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