英ジェレミー・ハント外務・英連邦相は7月7日、虚偽情報やフェイクニュースに対抗するため、西バルカン諸国の独立系メディアを支援するため3年間で1,800万ポンド(約25億円)を資金拠出すると発表した。同地域を支援対象とした「紛争・安全保障・安定化基金(CSSF)」から資金を出す。西バルカン諸国での表現の自由と地元の人々の声を擁護し、政治的意図等とは距離の置いたバランスのとれた報道を促進していく。
2019年3月に英南部ソールズベリーで起きたロシアの元スパイ親子毒殺未遂事件を受け、英国はフェイクニュースへの対応を進めるグローバルリーダーとなっている。最近では、政府系職員や公務員たちに対して、虚偽情報に対処する新たな研修を追加したことが国際的な関心を集めた。
今回の資金拠出は、東欧や中央アジアにおいて独立系メディアを支援するため5年間で1億ポンド(約136億円)投入する施策の一環。また、2018年の西バルカンサミットで発表された支援策の一部でもあり、英政府はこの地域に対する恒久的な支援を表明している。
施策の発表は、ハント外務・英連邦相が7月10日、11日に主催する「世界メディア自由会議」に先駆けて実施された。同会議には、100ヵ国・機関以上から代表団が参加し、閣僚級も約60人が参加する見込み。ジャーナリスト、学者、NGO等も1,000人が参加する。
【参照ページ】UK steps up fight against fake news
内藤 志穂
株式会社ニューラル サステナビリティ研究所 リサーチャー
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