世界経済フォーラム(WEF)は5月19日、新型コロナウイルス・パンデミックによる影響を受け、リスク認識を集計した報告書を発表した。WEFは毎年1月のダボス会議の場で「グローバルリスク報告書」を発表しているが、パンデミックを受け、現時点でのリスク認識を緊急で集計した。
【参考】【国際】世界経済フォーラム、グローバルリスク報告書2020年度版を発表(2020年1月18日)
今回の調査では、例年のグローバルリスク報告書と同様に、集計と分析はマーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーとチューリッヒ保険グループが担当。有効回答数は347。
リスク確率が高いリスクについては、「世界経済の不況の長期化」が68.6%で最大。その後、「倒産増加と業界再編の波」が56.8%、「特定の国での特定の産業の復興失敗」が55.9%、「非構造的失業の上昇」が49.3%と続き、経済リスクが上位を独占した。その次に社会リスクとして「交通や物流の国際移動制限」が48.7%が挙げられた。
リスクが発生した場合のインパクトが大きいリスクについて、「世界経済の不況の長期化」が58.5%で最大。その後、「非構造的失業の上昇」43.8%、「新型コロナウイルスもしくは別の感染症パンデミックの再発」が40.1%、「主要国の財政悪化」が39.2%、「特定の国での特定の産業の復興失敗」が35.4%。
WEFは今回同時に、有識者による機会とリスクを捉えた論考をまとめた報告書も発表している。
【参照ページ】COVID-19 Risks Outlook: A Preliminary Mapping and its Implications
【レポート】COVID-19 Risks Outlook
【レポート】Challenges and Opportunities in the Post-COVID-19 World
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