企業のESGパフォーマンスの向上は、当該企業本社所在国の一人当たりGDPを押し上げることがわかった。英大学の研究チームが調査論文を発表した。
今回の論文は、オックスフォード大学のSmith School of Enterprise and the Environment(スミス企業環境スクール)が6月3日に発表したもの。2002年から2017年までの企業のESGスコアとマクロ経済の相関分析を行った。ESGスコアは、トムソン・ロイターの「Asset4 ESG」のスコアを活用した。分析では、一般化積率法(GMM)を用いたダイナミック・パネル推定を用いた。
分析で用いた対象国は30ヶ国。欧米諸国の他、日本、中国、韓国、インド、インドネシア、ブラジル、ロシア等も含まれる。分析の結果、ESGパフォーマンスの増加は、一人当たりGDPを高くする効果があることがわかった。とりわけ「S」が、一人当たりGDPの増加に寄与していた。「E」と「G」については、発展途上国では一人当たりGDPの増加に寄与していた。
今回の論文では、政府の経済政策関係者、特に中央銀行に対し、ESGパフォーマンスに注目するよう提唱している。
【参照ページ】The Effect of Firm-level ESG Practices on Macroeconomic Performance
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