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【国際】18歳から34歳の世代、民主主義への信頼が低下。研究者からは格差や失業が原因との意見

 英ケンブリッジ大学は10月20日、現代の18歳から34歳の若者が、40歳から45歳の世代(ジェネレーションX)および60歳から70歳の世代(ベビーブーム)の同時期に比べて、民主主義の現状に不満を抱いているとの研究結果を発表した。

 本研究を発表したのは、同大学の「Centre for the Future of Democracy」。Human Survey Projectと共に、1973年~2020年にかけて、160カ国以上で約500万人を対象に、民主主義に対する満足度について調査を行った。

 その結果、世界のほぼすべての地域において、現在のミレニアル世代が民主主義に対して満足していないことがわかった。

 例えば、1973年の英国では、戦間期を経験した世代(1918年から1943年生まれ)が30歳の頃、英国の民主主義に満足していると答えた割合は全体の54%だった。また、ベビーブーム世代(1944年から1964生まれ)が30歳の頃は、その割合が57%に拡大、ジェネレーションX世代(1965年から1980年生まれ)が30歳の頃は、62%にまで拡大した。

 一方で、過去数年間において、30歳に到達したミレニアム世代に同じ質問をすると、満足していると答えた割合は、半数以下の48%に減少した。2008年の世界金融危機以降、ミレニアム世代の民主主義に対する信頼は、急激に低下したと説明した。

 米国でも、ミレニアル世代の63%は、20代の頃は米国の民主主義に満足していたものの30代後半になると50%にまで低下。一方で、ベビーブーマー世代でも30代後半には74%が満足しつつ、生涯68%の満足度を維持していた。

 世界的にもみても、ミレニアル世代は、大学に進学した2000年頃には、民主主義への満足度は親の世代よりも高かったが、2008年のリーマンショックで急速に低下。その後、年上の世代以上に民主主義に対して厳しい見方をするようになっている。

 同調査では、ミレニアル世代で民主主義への信頼が低下している原因まではわからないが、一部の研究者からは、ミレニアル世代が感じている経済社会からの除外や、所得格差、失業等が原因となっているとの声も上がっている。

 また、欧州議会は10月20日に、EUの市民がEUの予算に対して抱く期待について実施したサーベイの結果を公表。回答者の77%が、EUは、加盟国の政府が法の支配および民主主義の原則を実施する場合のみに資金を拠出すべきと答えた。

 さらに、EUの予算はどの政策に優先的に充てらるべきかの質問に対しては、公衆衛生と回答した割合は54%だった。次に経済回復および新ビジネスの創出機会(42%)、気候変動および環境保護(37%)、雇用および社会問題(35%)と続いた。大多数が、大規模なEUの予算を新型コロナウイルス・パンデミック対応に充てることを期待している結果となった。

【参照ページ】Faith in democracy: millennials are the most disillusioned generation ‘in living memory’
【参照ページ】77% of Europeans insist EU funds be linked to respect for Rule of Law

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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