香港航空大手キャセイパシフィック・グループは5月20日、2050年までにカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)を達成すると発表した。同様の宣言はアジアの航空会社では同社が初。
同社は、新型コロナウイルス・パンデミック前の時点でも、航空業界の二酸化炭素排出量は世界全体の3%未満にとどまっているものの、航空大手として、持続可能な航空産業や、旅行の楽しみを次世代に続けていく責任があると説明した。
目標達成に向けては、持続可能なジェット燃料(SAF)、オペレーションでの省エネ、カーボンオフセットの3つを挙げた。同社は、SAFは、石油由来のジェット燃料と比べ、二酸化炭素排出量を80%削減でいると説明。米バイオ燃料スタートアップFulcrum BioEnergyにも2014年に航空会社で初めて出資している。同社は今後10年間で、SAFを110万t調達する計画を表明。2023年から燃料の約2%をSAFに転換する。
省エネでは、省エネ型の機体や、地上走行時のエンジン使用の削減を例示した。さらに地上オペレーションでの二酸化炭素排出量は、2030年までに2018年比32%削減する。
カーボン・オフセットでは、同社のオフセットプログラム「Fly Greener」を乗客にオプションとして提供。オフセットでは、ゴールドスタンダード規格のオフセットを活用する。同社は2007年から、従業員の出張での排出量をオフセットしており、今日まで30万tのオフセットを実施してきた。
【参照ページ】Cathay Pacific commits to net-zero carbon emissions by 2050
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