
世界保健機関(WHO)は7月2日、成人の禁煙治療に関する初のガイドラインを発行した。医療従事者による行動支援、デジタル禁煙介入、薬理学的治療等、一連の包括的な禁煙施策を推奨した。
WHOによると、世界の喫煙者は、12億5,000万人。その60%以上が禁煙を望んでいるが、70%は効果的な禁煙サービスを利用できていないという。WHOは、以前から喫煙に対する課題感が強く、たばこ規制枠組条約の批准や実効性のある政策展開を各国政府に勧告するとともに、医療従事者によって禁煙を進めることが鍵と見ている。電子たばこも忌避している。
同ガイドラインでは、投薬療法と行動介入を組み合わせることを推奨。投薬療法では、バレニクリン、ニコチン置換療法(NRT)、ブプロピオン、シチシンを、禁煙の効果的な治療法として推奨した。WHOは、2023年に、医薬品アクセスを向上するため、禁煙治療薬の事前承認手続を開始。2024年4月には、ケンビューのニコチンガムとニコチンパッチが、WHOが認定した最初のNRT製品となっている。
行動介入では、医療現場で日常的に行われる医療従事者による簡単なカウンセリング(30秒から3分)を含む行動介入と、関心のある利用者に対するより集中的な行動支援(個人、グループ、電話によるカウンセリング)を推奨した。さらに、テキストメッセージング、スマートフォンアプリ、インターネットプログラム等のデジタル介入も、補助または自己管理ツールとして用いることができるとしている。
【参照ページ】WHO releases first-ever clinical treatment guideline for tobacco cessation in adults
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