
IT世界大手米IBMと米航空宇宙局(NASA)は8月20日、太陽活動が地球と宇宙技術に与える影響を予測するため、高解像度太陽観測データのオープンソース基礎モデル「Surya(サンスクリット語で太陽)」を発表した。
太陽フレアやコロナ質量放出は、人工衛星を破壊するリスクがあり、対策が必要になってきている。人工衛星や敷設されている太陽光発電パネルが破壊されると、GPSの不作動とそれに伴う農業への影響、通信障害、航空機ナビゲーション障害を引き起こす。また、宇宙飛行士にも深刻な放射線リスクをもたらす可能性がある。
英保険大手ロイズ・オブ・ロンドンのシステミックリスク・シナリオによると、今後5年間で世界経済に2.4兆米ドルの損失をもたらす可能性があり、さらに、大規模な太陽フレア発生時に太陽風が爆発的に放出される「太陽嵐」の脅威では、170億米ドルの損失が予想されている。
伝統的な太陽天気の予測では、太陽の表面を撮影した人工衛星画像に依存しており、正確な予測が極めて困難だった。そこでSuryaは、AIを活用し、NASAが収集した高解像度の太陽物理学データを用いて訓練を実施。太陽フレアの予測、太陽風の速度予測、太陽EUVスペクトル予測、太陽の活動領域の出現予測等が可能となった。初期のテストでは、太陽フレアの分類精度で16%改善し、飛躍的な成果が確認されている。
【参照ページ】IBM and NASA Release Groundbreaking Open-Source AI Model on Hugging Face to Predict Solar Weather and Help Protect Critical Technology
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