
国際エネルギー機関(IEA)は9月21日、電化やデータセンターの拡大で電力需要が増加する中、送配電網の新設・増強と既存設備の有効活用を同時に進める必要性を強調した報告書を公表した。デジタル技術やAIを活用し、送配電網の安全性を維持しながら接続容量を拡大するための技術と制度改革を整理した。
世界の電力需要は過去10年間、エネルギー需要全体の約2倍の速度で増加。2035年までに見込まれる需要増に対応するには、総配電網の容量を30%以上拡大する必要があり、送配電線の新設・更新距離に換算すると2,500万kmに相当する。増加分の約4分の3は新興国・発展途上国が占める見通し。一方、先進国でも長年停滞していた電力需要が再び増え、設備の老朽化と重なって対応を迫られている。
送配電網の整備は、発電の増強に追いついておらず、2025年には、開発が進んだ段階にある再生可能エネルギー案件の1,700GW以上と、蓄電所600GWが系統連系待ちの状態にある。送配電容量の制約等による混雑の費用は、2024年に米国で120億米ドル、EUで43億ユーロに上った。許認可の長期化、供給網の制約、人材不足、機器価格の上昇が、整備を遅らせている。
但し、設備増強のみでは解決できない。風力発電・太陽光発電等の新たな電力需要の多くは、…
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