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【日本】高市首相、年内に日本成長戦略を具体化、地域未来戦略も。デフレでないのでリフレでない

【日本】高市首相、年内に日本成長戦略を具体化、地域未来戦略も。デフレでないのでリフレでない 3

 高市早苗首相は10月5日、臨時国会の所信表明演説を行った。成長投資と危機管理投資による経済成長をあらためて最重要政策として掲げた。一方、10月8日にはリフレ政策については「必要な局面ではないと考えている」と否定する答弁を行った。

 今回の所信表明では、まず、日本の構造的課題について、「企業も家計も、将来に向けた投資を控える、コスト転嫁をためらう、賃上げをためらう、消費を我慢する。そうした『守りの姿勢』が蔓延してい」と認識。これに対し、「責任ある積極財政」により、国内投資を引き出し、日本の潜在成長率を引き上げ、良質な雇用と所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税収が自然増に向かう「GDP拡大の下での好循環」を実現すると表明した。

 日本成長戦略に関しては、今後5年間の国内投資の道筋を明らかにする「日本成長戦略実行計画」を2026年中に策定する。同計画には、複数年度での、達成すべき目標、内容と時期、国の支援の内容、必要な予算額、国と民間の役割、期待する成果や、支援対象の投資・販売・技術開発戦略などに基づく「勝ち筋」を切り拓いていく方策などについても明らかにする。思い切った規制改革を実現することにも言及した。

 それに付随する地域未来戦略についても、同様に今後5年間の支援方針を明らかにした「地域未来戦略実現フレーム」を策定する。「地域未来戦略」により新たに引き出されるものも含めて、2027年春までに、国の支援によって日本列島各地で実現するプロジェクトをまとめた「国内投資マップ」を公表する。

【参考】【日本】政府、「地域未来戦略」閣議決定。地方創生で産業政策を最優先。地方創生2.0は廃止(2026年7月22日)

 人口課題については、2026年末を目途に「人口総合戦略」を策定。人口動態の将来シミュレーションと対応策の全体像を示し、その後、分野横断的に施策の検討を進める。「外国人の受入れの基本的な在り方」についても検討を進めるとした。

 目下のインフレ対策では、重点支援地方交付金に基づく措置が今後地方自治体から執行されることを強調。また、2026年の年末調整での所得税軽減についても触れた。中低所得者の負担を直接軽減するため、食料品消費税減税を中心とした「消費税・支援金法案」の準備も進める。

 財政については、「日本成長戦略」と「地域未来戦略」を両輪と位置づけ、政府が国内投資の呼び水役を担うとともに、大規模かつ長期の予見可能性の高い財政支出を計画的に行うと表明。補正予算依存から脱却し、恒常的な施策は当初予算に計上するとした。また、新しい提案を入口で閉ざさないよう、「シーリング」を設けず、複数年度の計画に基づくものを基本とし、国内投資や潜在成長率を大きく引き上げる措置を対象とする「『強く豊かな日本』投資枠」を創設する。経済安全保障上、特に重要な分野等については、特別会計で「別枠管理」を行い、複数年度で十分な財源を確保する。

 財源創出については、租税特別措置や補助金等の適正化を進めるために内閣官房に新たに設置された部局、いわゆる「日本版DOGE」に期待。国債については、「国・地方の債務残高対GDP比を安定的に引き下げるとの目標を中核に位置付け、プライマリーバランスは単年度ではなく複数年度で管理し、経済成長がもたらす効果も踏まえ、経済、物価、税収、金利、利払い費、市場の状況などを総合的に検証しながら、通年の国債発行額を適切にコントロール」するとした。

 一方、リフレ政策については、国民民主党の玉木雄一郎代表が、衆議院本会議で所信表明演説に対する代表質問を行い、「債務残高対GDP比率」を安定的に低下させるためには、経済成長率が国債の利子率を上回る「ドーマー条件」を満たす必要がある発言。しかし、内閣府による今年度の名目GDP成長率見通しが3.0%である一方、10年債の金利が3.1%を超え、財政の持続性に懸念が生じていると課題感を伝えた。

 また、ベッセント米財務長官が9月、「リフレ政策をやめるべきだ」と発言して以降、片山財相や城内経済財政相が、高市政権の経済政策は「リフレ政策ではない」と発信していることを踏まえ、リフレ政策を取るべきでないなら、政府が利上げに口出しせず日銀の独立性を尊重することや、積極財政もインフレなどの経済状況を踏まえて機動的に見直すことを総理の口から明確に述べ、市場の懸念を払拭すべきではないかと問うた。

 これに対し、高市首相は、リフレ政策ではないと高市政権が認識する理由として、「現在日本経済は物価の持続的下落という意味でのデフレではない状況であり、いわゆるリフレ政策が必要な局面ではないと考えている」と発言。あくまで成長の好循環を実現するための、国内投資誘引策であり、リフレ政策とは異なると伝えた。また、金融政策については日銀法に規定されている通り日銀の自主性を高市内閣として最大限尊重しつつも、経済や市場が想定と異なる動きを示した場合にはその影響を十分に分析し、必要な対応を機動的に講じるとの考えを示した。

【参照ページ】第222回国会における高市内閣総理大臣所信表明演説 【画像】首相官邸

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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