
英王立国際問題研究所(チャタムハウス)は9月22日、湾岸地域のエネルギー供給危機を受けたバイオ燃料政策の拡大が、食料安全保障と森林保全に及ぼす影響を分析した報告書を公表した。森林管理協議会(FSC)も分析に協力。各国が打ち出したバイオ燃料混合義務の引上げ等が実施されれば、世界のバイオ燃料生産は2030年に2025年比68%増加し、原料生産に必要な土地は2023年比で約3600万ha増える可能性がある。石油への依存低減を急ぐ政策が、農地や肥料、水を巡る競合を強め、別の安全保障上のリスクを生むと警鐘を鳴らした。
同報告書が背景として挙げるのは、米国とイランの紛争とホルムズ海峡の通航制限による原油供給の混乱。燃料価格の上昇と調達不安に直面する各国は、国内で生産でき、既存の内燃機関でも利用できるバイオ燃料を、短期的な対応手段として重視している。ブラジル、インド、インドネシア、米国などが混合義務や生産能力の拡大を進め、報告書が引用する見通しでは、世界の生産量は2025年の石油換算約1億500万tから2030年には1億7600万tに増える。
しかし、短期間での増産は、…
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