食品世界大手米ペプシコは8月31日、ヒスパニック系米国人経営の企業支援プラットフォーム「Juntos Crecemos」を発足したと発表。今後5年間、ヒスパニック系米国人経営のレストラン、食品雑貨店、食肉関連企業の支援に、5,000万米ドル(約55億円)を投じる。今回のアクションは、2020年10月発足のイニシアチブ「Racial Equality Journey Hispanic」の一環。
米ヒスパニック商工会議所の調査によると、ヒスパニック系米国人経営の企業は、8,000億米ドル(約880兆円)以上の経済活動に貢献。またスタンフォード大学の調査では、ヒスパニック系米国人の中小企業の経営者の86%が、新型コロナウイルスで倒産等の悪影響を報告している一方、給料保護プログラム(PPP)の融資を受ける割合は、白人経営の企業の半分だと指摘。米中小企業庁は、歴史的な富や教育の格差が低所得化に拍車をかけていると分析した。
今回発足のプラットフォームに参加する中小企業経営者は、8週間のオンライントレーニングプログラムを利用可能。配送や物流、オンライン注文、マーケティング手法の改善、経営に関するコンサルティング等を、需要に応じて受講できる。
また同社は、ラテン系食品企業支援NGO「Latino Food Industry Association(LFIA)」と協働。同プラットフォームの認知拡大も進める。
加えて同社財団のペプシコ財団は、ヒスパニック系企業支援イニシアチブ「IMPACTOヒスパニック・ビジネス・アクセラレーター」を発足。新型コロナウイルス・パンデミックで特にヒスパニック系中小企業が大きな打撃を受けた米13都市のヒスパニック系中小食品・飲料企業経営者500人に対し、今後5年間で1,000万ドル(約11億円)を拠出する。
現在の対象都市は、ニューヨーク、マイアミ、シカゴ、オーランド、アルバカーキ、ヒューストン、ダラス、サンアントニオ、ロサンゼルス、エルパソ、ラスベガス、デンバー、フェニックス。コミュニティ開発金融機関(CDFI)等を協働し、すでに1万ドル(約110万円)を助成済み。
さらに同社菓子製造子会社フリトレーは8月30日、貧困地域の栄養改善NGOフィード・ザ・チルドレンと協働し、新型コロナウイルス・パンデミックを受け、食料不足に陥っている子供に、食料を提供すると発表。米アトランタ、ボルチモア、ダラス、デトロイト、ヒューストン、ロサンゼルス、オーランド、フェニックスの8都市の学校1,200校を支援する。
【参照ページ】PepsiCo Launches $50 Million Juntos Crecemos Platform to Support Hispanic-Owned Businesses Across the U.S.
【参照ページ】Frito-Lay and Feed the Children Provide Critical Food Items to Students throughout 2021-2022 School Year
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