※2020年12月19日:記事更新
※2019年12月4日:記事更新
※2019年2月16日:記事更新
※2018年9月10日:記事更新
※2017年2月1日:記事掲載
「RE100」という国際イニシアチブをご存知でしょうか。RE100とは、事業運営を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる企業が加盟するイニシアチブで、「Renewable Energy 100%」の頭文字をとって「RE100」と命名されています。2014年に発足したRE100には、2019年12月4日時点で、世界全体で284社が加盟。この284社には、食品世界大手スイスのネスレ、家具世界大手スウェーデンのイケア、アパレル世界大手米NIKEなど、日本でもよく知られれている企業が数多く含まれています。
事業運営を100%再生可能エネルギーで行うなんて話は、日本では一笑に付されてしまうかもしれません。日本では、東京電力や関西電力など、電力事業者によって差はあるものの、大半の電力は天然ガスや石炭などの化石燃料を電源としています。化石燃料の削減のための方策として日本の産業界から話題に上がるのも、再生可能エネルギーより原子力。再生可能エネルギーを推進しようという勢いは、まだ経済界で強くはありません。
(出所)経済産業省データをもとにニューラル作成
この夢物語に聞こえそうな「100%再生可能エネルギーでの事業運営」を、実現に移そうとしているのがRE100です。電力を再生可能エネルギーに切り替えることで、二酸化炭素の排出量を削減し、低炭素社会への移行を実現することを目指しています。RE100の加盟企業には、「事業電力を100%再生可能エネルギーにする」というコミットメントが求められます。それでも、RE100に加盟する企業は増加し続けており、今日では欧米にとどまらず、中国やインドの企業にも広がりを見せています。その上、多くの加盟企業は、達成目標年も宣言しています。
RE100プロジェクトの経緯
RE100は、国際環境NGOのThe Climate Group(TCG)が2014年に開始したイニシアチブです。The Climate Groupは2004年に、当時の英国ブレア首相の支援を受け、英国ロンドンに設立されました。The Climate Groupは今では、英国の他、米国、インド、中国、香港などの支部を置き、世界中から数多くの企業や州政府、市政府が参画しています。The Climate Groupが、国連総会の時期に合わせ毎年9月に開催している年次報告会が「Climate Week NYC」です。そして2014年の「Climate Week NYC」の中で、RE100プロジェクトが発足しました。Climate Week NYCの各イベントは、参加企業の代表がRE100プロジェクトへの新規参入を表明する場ともなっています。
RE100の参加条件
RE100プロジェクトには、現在216社が加盟しています。この数は年々増加しています。RE100プロジェクトに加盟するには以下の要件があります。
再生可能エネルギー100%に向けた宣言
RE100プロジェクトに加盟するには、…
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