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【フランス】BNPパリバ、米ダコタ・アクセス・パイプラインへの融資から撤退

 金融世界大手フランスのBNPパリバは4月5日、米国で社会的懸案となっている米ダコタ・アクセス・パイプライン事業への融資から撤退すると発表した。米ダコタ・アクセス・パイプラインは米国の大規模石油パイプライン事業。パイプラインが先住民ネイティブ・アメリカン部族の聖地や主要河川付近を通過することから、環境団体や先住民保護団体から大きな反対運動を起こしている。ダコタ・アクセス・パイプラインの融資総額は約25億米ドルで、そのうちBNPパリバの融資額は1億2,000万米ドル。今回BNPパリバはその全額の融資を引き上げる。

 BNPパリバは、今回の決定の背景について、同パイプライン事業に関連する全ての関係者との協議を含めプロジェクトの包括的な見直しを行った結果だとしている。同プロジェクトについては今年2月、欧米の主要機関投資家であるカルパース、ニューヨーク州退職年金基金、ボストン・コモン・アセット・マネジメントなど100以上が懸念を表明し、融資銀行17行に対して見直しを要請する共同声明を発表するなど、金融市場でも波紋を呼んでいる。共同声明に挙げられた17行は、三菱東京UFJ銀行(日本)、バイエルン州立銀行(ドイツ)、ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(スペイン)、BNPパリバ(フランス)、シティバンク(米国)、クレディ・アグリコル(フランス)、DNB(ノルウェー)、中国工商銀行(中国)、ING(オランダ)、インテーザ銀行(イタリア)、みずほ銀行(日本)、ナティクシス(フランス)、ソシエテ・ジェネラル(フランス)、三井住友銀行(日本)、サントラスト・バンクス(米国)、トロント・ドミニオン銀行(カナダ)、ウェルズ・ファーゴ(米国)。

 これまでに同事業からの撤退を表明したのは、BNPパリバの他、オランダのINGとノルウェーのDNB。また、ノルウェーの金融機関大手ストアブランドと同国保険会社最大手および資産運用会社大手のKLPは3月、同事業への出資企業からのダイベストメント(投資引揚げ)を決定している。同事業に出資している企業は、米エネルギー大手のEnergy Transfer Partners、Phillips 66、Enbridge、Marathon Petroleumの4社。

【参考】機関投資家100社以上、ダコタ・アクセス・パイプライン建設に懸念表明。関与銀行に対応を要求(2017年2月20日)
【参考】ストアブランドとKLP、米ダコタ・アクセス・パイプラインからのダイベストメント決定(2017年3月16日)

【参照ページ】BNP Paribas exits Dakota Access Pipeline

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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