【国際】LVMHとケリング、痩せすぎファッションモデルの採用禁止。精神的幸福に配慮 2017/10/01 最新ニュース


 アパレル世界大手仏モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)と仏ケリングは9月6日、ファッションモデルのウェルビーイング(精神的幸福)を追求するため、両社の全ブランドを通じて、ファッションモデルの待遇と労働環境を改善していくと発表した。痩せ過ぎているファッションモデルに憧れる若者を防止する狙いがある。

 モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)とケリングのコミットメントは複数の内容に及ぶ。まず、撮影やファッションショーに採用されるモデルは、6ヶ月以内に取得したBMIを含む医学証明書の提示が求められ、それができないモデルは採用されない。また、小さいサイズのモデル採用を禁止し、女性サイズは32以上、男性サイズは44以上のみとする。さらに、16歳未満のモデルを大人向けのショーや撮影に参加させることも禁止する。16歳から18歳のモデルは、22時から翌6時までの業務が禁止される。18歳未満のモデルは親など後見人との同居が義務付けられ、後見人にはモデルが学校に登校しているかを確認する義務を課す。

 モデルの心理的サポートも強化する。まず、勤務時間には専任の心理学者やセラピストを配置する。さらに、モデルと、事務所や採用責任者、ファッションブランドとの間で問題が起きた場合は、モデルが直接的に申し立てができる手法を確立する。ブランド、事務所、モデルの代表者で構成されるモニタリング委員会も、年に1度(初年度は半年に1度)開催する。

 フランスでは、ファッションモデルの痩せ過ぎを禁じ、健康や福利を重視するこの法案が、2015年に国会を通過し、2017年5月に施行された。違反した場合は、最高75,000ユーロ(約985万円)の罰金と、最長6カ月の懲役が科せられる。今年10月からは、写真を修正した場合の表示義務も課せられた。

 フランスでは、拒食症患者が3万から4万人おり、その90%が女性だという。その背景には痩せている女性への憧れがあると言われている。マリソル・トゥレーヌ社会保健省大臣は、若い人々に非現実的な身体像を見せ続けることは、自分自身の卑下や自己評価の低下等に繋がり、健康関連行動に影響を及ぼすと述べている。痩せ過ぎモデル禁止の法律は、イタリア、スペイン、イスラエルでも施行されている。

【参照ページ】LVMH draws up a charter on working relations with fashion models and their well-being
【参照ページ】France bans extremely thin models
【参照ページ】“Warning: This image has been digitally altered”: The effect of disclaimer labels added to fashion magazine shoots on women’s body dissatisfaction

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

Facebookコメント (0)

ページ上部へ戻る