オーストラリア統計局は11月15日、18歳以上の有権者を対象として行った同性婚の合法化に対する賛否を問う国民投票の結果を公表した。投票は9月12日から11月7日まで郵送で行われ、賛成が61.6%、反対が38.4%で、賛成派が圧勝した。国民投票の結果は結婚法の改正案として国会に提出され、議員による審議・採決を経て合法化が決定される。改正案は連邦上院を11月29日に通過し、連邦下院に送られた。
今回の投票率は79.5%と非常に高かった。ターンブル首相は、今回の結果を「明白かつ圧倒的」と高く評価し、「国民が主体者であり、国会は民意に沿った結論を出すべきだ」と、自らの政党内の保守派に対する警告とも受け取れる発言をしている。与党自由党連合、野党労働党、緑の党、そして超党派の議員たちは、ケーキ業者など、同性婚に反対しているサービス業者たちの意見によって宗教上の差別を法律に反映させないため、最小限の改正に向けた法案については、すでに同意を取り付けていた。国民投票の結果を受けて、若干の修正はあるとしても、法案は可決される見通しだ。
オーストラリアで同性婚が合法化されると、世界で26番目、国単位だと24カ国目ということになる。
- オランダ(2000)
- ベルギー(2003)
- カナダ(2005)
- スペイン(2005)
- 南アフリカ(2006)
- ノルウェー(2008)
- スウェーデン(2009)
- アイスランド(2010)
- アルゼンチン(2010)
- ポルトガル(2010)
- デンマーク(2012)
- 英国(イングランド・ウェールズ)(2013)
- フランス(2013)
- ブラジル(2013)
- ウルグアイ(2013)
- ニュージーランド(2013)
- 英国(スコットランド)(2014)
- ルクセンブルク(2014)
- 米国(2015)
- フィンランド(2015)
- アイルランド(2015)
- デンマーク(グリーンランド)(2015)
- コロンビア(2016)
- ドイツ(2017)
- マルタ(2017)
G7では、同性婚を合法化していない国はイタリアと日本のみ。他にも、メキシコは2009年に一部で合法化。台湾では憲法裁判所の役割を担う司法院大法官会議が2017年5月、現行民法が同性婚を認めていないことは違憲だとする判断を下し、行政府と立法府に対し2年以内に同性結婚を認める法改正を行うことを命じている。
【参考ページ】Australia says yes to same-sex marriage in historic postal survey
【参照ページ】Gay Marriage Around the World
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