米ドナルド・トランプ大統領は7月5日、スコット・プルーイット環境保護庁(EPA)長官を解任したと発表した。アンドリュー・ウィーラーEPA副長官が7月9日からEPA長官代行に就任する。
プルーイットEPA長官は、強硬的な環境懐疑派で知られる。EPA長官になる前に務めていたオクラホマ州司法長官時代から公然とEPAが経済をだめにしていると批判し、トランプ政権誕生にEPA長官に就任した。今回の解任理由は、就任直後から続いていた政治スキャンダルで、EPA公務員の公務業務以外への従事指示、不適切出張、エネルギー関連ロビーイストへの利益供与、親しい部下への不適切な報酬増、家族への利益供与等で何度も連邦議会等で糾弾されてきた。7月3日には、プルーイット長官が、セッションズ司法長官を解任して自身を暫定的な司法長官への兼務をつかせるようトランプ大統領に直接要請し、トランプ大統領のアドバイザーに即刻却下されたことが報じられ、政権内での不和問題も浮上していた。
アンドリュー・ウィラーEPA副長官は、4月20日に同職に就任。それ以前は、共和党連邦下院議員事務所の職員や米連邦上院環境・公共事業委員会の職員を務めた後、法律事務所で石炭業界ロビーイストとして活躍していた。プルーイット長官と同じく環境懐疑派だが、派手な振る舞わいは好まず、EPA副長官についてからも表に出てくることはほとんどなかった。
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