インド・ケーララ州で8月8日深夜から降り続いた豪雨によりダムが緊急放水を開始。現在、同州のダム42基のうち35基が放水を実施する異常事態が発生している。結果、22万人が避難生活を強いられている。
ケーララ州は、インドの南西に位置する沿岸州。人口は約3,400万人。8月8日の夜から激しくなった雨は、24時間で310mmに達し、同州内の農業感慨用ダムは水位が決壊レベルにまで到達した。当局は、満水となったダムの緊急放水を決定。結果、周辺の低海抜地域は冠水し、大規模な地滑りも多数発生した。同州が42基のダムのうち35基で放水を行うのは同州史上初。死者は350以上。約9万人が救助された。その他22万人が避難生活に入った。国際空港も閉鎖し、通信ネットワークも遮断された。同州政府によると、洪水により約1万kmの道路が冠水または地中に埋まっている。
ケーララ州では近年、モンスーン(季節風)による水害が深刻化してきている。今回の被災地も政府委員会により「生態系が影響を受けやすい地域(ESZ)」に指定されており、早期対策の求める提言が出ていたが、手が打たれていなかった。そのため、今回の大災害を「人災」と呼ぶ声も上がっている。
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