気候変動適応分野の国際機関、適応グローバル委員会(GCA)は9月23日、世界の小規模農家3億人の気候変動適応強化に向け、7.9億米ドル(約850億円)の資金援助コミットメントを発表した。ビル&メリンダ・ゲイツ財団が3.1億円を拠出。残りを、欧州委員会、オランダ、スウェーデン、スイス、英国、ドイツの各政府、世界銀行が拠出する予定。
GCAは、2018年に当時の潘基文国連事務総長の呼びかけで発足。参加国は、英国、ドイツ、オランダ、デンマーク、カナダ、メキシコ、中国、インド、バングラデシュ、インドネシア、ベトナム、アラブ首長国連邦(UAE)、ウズベキスタン、アルゼンチン、コスタリカ、グレナダ、南アフリカ、セネガル、エチオピア、マーシャル諸島の20カ国。事務局は、国連事務総長、ビル&メリンダ・ゲイツ財団のビル・ゲイツ共同創業者、世界銀行のクリスタリナ・ゲオルギエヴァCEOの3者が共同で務める。オフィシャルパートナーは国際NGOの世界資源研究所(WRI)。国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局、国連環境計画(UNEP)、国連開発計画(UNDP)、世界気象機関(WMO)、アフリカ開発銀行(AfDB)、地球環境ファシリティ(GCF)等も協力している。
気候変動は、旱魃や洪水等の天災を増加させ、途上国を中心にすでに深刻な被害を与えている。世界の農業生産性成長率は、気候変動により2050年までに最大で30%低下する可能性がある一方、収入の半分以上を食費が占めるような貧しいコミュニティでは、食料価格が20%以上も上昇する可能性があり、貧困をさらに助長してしまう。経済的・社会的・環境的便益をもたらすとして気候変動適応に期待が集まる。
【参照ページ】RELEASE: At UN Summit, New Commitments of Over $790 Million to Support Climate Adaptation for Over 300 Million Small-Scale Food Producers
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