世界経済フォーラム(WEF)は5月6日、製造業世界大手と協働し、製造業従業員向けの無料オンライン学習サイトを開設した。新型コロナウイルス・パンデミックで、自宅学習の時間が増える中、オンラインで製造業に求められるAI等の新たな知見提供していく。
今回のプラットフォームは、WEFの「コロナウイルス・アクション・プラットフォーム(COVID Action Platform)」が主導し、WEFが各センターに設けている協働イニシアチブの一つ「Platform for Shaping the Future of Advanced Manufacturing and Production」の参画企業からの協力を得て開発された。参画した企業は、ダッソー・システムズ、鴻海精密工業(フォックスコン)、HP、マイクロンテクノロジー、シュナイダーエレクトリック、スタンリー・ブラック&デッカー、Tulip Interfacesの7社。
開発された「MFG.works」は、製造業従業員のキャリア開発のための学習コンテンツを提供するツール。新型コロナウイルス・パンデミックで、オンライン学習環境が必要になったことに鑑み、今回各社の社内学習ツールを公開する形で、MFG.worksを整備した。内容は、IIoT(インダストリアルIoT)、付加製造(3Dプリンティング)、工業AI等の内容がある。これらを無料で受けられる。
今回のプラットフォームには、求人ページも開設される。そのため、オンライン学習プラットフォームに協力している企業は、学習コンテンツを通じて自社の技術をアピールすることで、自社求人へのリーチと訴求を有利にすすめることができる。
WEFのコロナウイルス・アクション・プラットフォームは、パンデミック以降、他にもイニシアチブを立ち上げている。3Dプリンティングでの医療防具(PPE)の生産イニシアチブには、GE、HP、ジョンソン・エンド・ジョンソン、DSM、3D Systems Corporation、Carbon、Desktop Metal、EOS、Fast Radius、Formlabs、Linde Group、MarkForged、Oerlikon、Robozeが参加。
一方、サプライチェーンの将来を検討するイニシアチブには、鴻海精密工業(フォックスコン)、ジェイビル、HP、シーメンス、メドトロニック、メルク、シュナイダーエレクトリック、ルノー・日産・三菱自動車、ロックウェル・オートメーション、ヒダラマニ・グループ、コチ・ホールディングス、Tulip Interfaces、国連開発計画(UNDP)、ケンブリッジ大学、ミシガン大学、スイス連邦工科大学ローザンヌ校等が参加している。
いずれのプログラムでも、日本企業からの参画は、ルノー・日産・三菱自動車を除いて、みられない。
【参照ページ】New free online learning portal and career board for manufacturing jobs
【参照ページ】MFG.works: Community for Manufacturers, by Manufacturers
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