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【日本】東京都、東電HDに株主提案。再エネ創出・系統最大化や需給逼迫時の情報開示強化

 東京都は5月2日、東京電力ホールディングスに対し、株主提案を実施。化石燃料の代替となる洋上風力発電等の再生可能エネルギーの創出最大化等を要望した。東京都は同社株式を1.2%保有している。

 日本の会社法では、株主提案は実質的に定款変更のみに限定されている。そのため今回の株主提案も定款変更の形で行われた。まず、定款に「電力の安定供給の確保」を追加し、「運転可能な休停止発電所の再稼働や試運転開始予定の発電所の確実な稼働」「代替調達先の確保等による確実な燃料調達」「化石燃料の代替となる洋上風力等再生可能エネルギー電源創出の最大化」「電気料金の高騰抑制」「都市防災機能の強化に向けた無電柱化の推進」を条文として追記する。電気料金の高騰抑制では、需要家への価格転嫁ではなく、自前の努力で燃料価格上昇を最大限吸収すべきとした。

 次に、電力系統の運用では、「水力発電や蓄電池、水素等を活用した蓄電機能等の創出」「国及び他の一般送配電事業者等と連携した地域間連系線の最大限活用」「関係機関等と連携した再生可能エネルギーの優先的な系統利用」を条文に盛り込む。背景としては、再生可能エネルギーの出力制御を避けるとともに、再生可能エネルギーの優先的な系統利用を要請した形。
 
 最後に、情報開示。2022年3月に電力需給逼迫警報が初めて発令された際、同社からの情報発信が遅く、都民・事業者に迷惑をかけたとの観点から、電力需給逼迫リスクがある際の早期の情報開示、電力需給の常時かつ明確な情報公開、省エネ・節電につながる具体的な情報発信、逼迫時に電力需要を削減するインセンティブ策の4つを実行することを条文に追加する。

 東京都はまた、株主提案と並行して、今回の要望の協議も申し入れた。

【参照ページ】東京電力ホールディングス株式会社への株主提案及び協定締結に向けた協議の申入れについて

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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