
国際資本市場協会(ICMA)は6月26日、サステナブルボンド(GSS+債)の諸原則に関する委員会の年次総会において、ネイチャーボンドの実務者ガイド、改訂版グリーンボンド原則、サステナビリティ・リンク・ローン・ファイナンシング・ボンド(SLLB)ガイドライン等の附属書等を発行した。
ネイチャーボンドの実務者ガイドでは、グリーンボンドやサステナビリティボンド等の資金使途型債券を対象に、生物多様性・自然資本分野の資金使途に関する指針を示した。グリーンボンドでは、適格資金使途のカテゴリーが提示されているが、生物多様性・自然資本分野はカテゴリーにまたがるテーマのため、横断的に指針を設定した。同実務者ガイドへの準拠が認められると「ネイチャーボンド」ラベルも追加でつけることができる。
また同ガイドは、サステナビリティ・リンク・ボンドが、生物多様性・自然資本関連のKPIを組み込む可能性にも言及している。附属書には、グリーンボンド原則(GBP)の10の適格グリーンカテゴリーに該当する示例的な自然関連プロジェクトのリストと、関連するインパクト報告指標(インパクト報告のための調和枠組等で定められた新規指標を含む)も記載された。
改訂されたグリーンボンド原則2025年版では、2024年6月に発行された「グリーン・イネーブリング・プロジェクト・ガイダンス」の内容を反映。さらに、資金使途として、適格プロジェクトに関連する投資、資産、支出に加え、「活動(Activities)」が明確に位置づけられた。また、「サステナビリティ連動型ローン・ファイナンシング・ボンド(SLLB)」と「グリーン・イネーブリング・プロジェクト・ガイダンス」には、FAQも追加された。「グリーン・イネーブリング・プロジェクト・ガイダンス」との整合性をチェックするための「例示チェックリスト」も策定された。
【参考】【国際】ICMA、SLLBガイドライン新発行。グリーン・イネーブリング・プロジェクト・ガイドラインも(2024年6月28日)
「ソーシャルボンドのインパクト報告のための調和枠組」では、「基礎的サービスへのアクセス」カテゴリーに関するインパクト報告指標が追加され、またセクター別ガイドライン、対象プロジェクトカテゴリーに関連する潜在的な環境・社会リスクに関する附属書も追加された。
調達資金のアロケーション報告に関する指針「アロケーション報告に関する指針」も新たに策定された。
「サステナビリティ・リンク・ボンド例示的KPIレジストリ」の改訂では、環境・社会テーマに関する内容の拡大、国債発行体向けの追加KPI、二次的KPI の内容が拡張された。
さらに、「ガイダンス・ハンドブック(Q&A)」も改訂され、防衛関連のプロジェクトのGSS+債での適格性に関しては、各原則で明確に定められていないものの、GSS+債の投資家は防衛関連プロジェクトを忌避する傾向があることを紹介し、適格とは扱われないとの考え方を示唆した。反対に、脆弱なコミュニティを支援する専用プロジェクトを通じ、脆弱な紛争状態にある国々でのソーシャルボンドが果たす役割を強調した。
【参照ページ】The Executive Committee of the Principles announces a Practitioner’s Guide on Sustainable Bonds for Nature, alongside updates to existing guidance
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