
国際資本市場協会(ICMA)と英ローン市場協会(LMA)は6月25日、サステナビリティ・リンク・ローン・ファイナンシング・ボンド・ガイドライン(SLLBG)を発行した。
同ガイドラインは、融資資産に投資する債券型商品を対象としたガイドライン。既存のサステナビリティ・リンク・ローン原則(SLLP)をベースとし、適格なサステナビリティ・リンク・ローン(SLL)のポートフォリオへの資金調達や再融資を希望する発行体のために設計された債券商品での基準を定義した。
またICMAは同日、グリーン・イネーブリング・プロジェクト・ガイダンスも発行した。グリーンプロジェクトのバリューチェーンに不可欠な「グリーン・イネーブリング・プロジェクト」向けの直接投資をする際の在り方を示した。グリーン・イネーブリング・プロジェクトは、いわゆる「ピュア・グリーン」と呼ばれる完全なグリーン資産ではないが、経済・社会のグリーン化に不可欠なものとして位置づけられている。
同ガイドラインは、「グリーン・イネーブリング・プロジェクト」の評価基準、製品・サービスの最終消費の透明性等を提示している。特に、グリーン・イネーブリング・プロジェクトを踏まえたグリーンボンドに関しては、資金使途評価の際の留意事項や、インパクト評価でのダブルカウンティング(二重計上)防止のための考え方についても示した。
ICMAは他にも同日、サステナビリティ・リンクボンド原則(SLBG)を改訂し、KPI選定を明確化するための指針や、新しいSLB開示データのチェックリストも公表した。さらに、生物多様性、サーキュラーエコノミー、水に関連するSLB KPIレジストリの拡大、国債発行体のための追加KPIも示した。インパクト報告ハンドブックの新しい付属文書も発表した。
【参照ページ】The Principles announce guidance for green enabling projects and guidelines for Sustainability-Linked Loan financing Bonds (SLLB) alongside other important updates
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