Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の97%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【イタリア】地裁、ミテ二PFAS汚染事件で三菱商事社員3人も有罪。環境刑事責任は新時代に

 イタリアのヴィチェンツァ地方裁判所は6月26日、ヴェネト州で発生したPFAS(ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物)による大規模な飲料水汚染事件で、化学大手ミテニの元経営幹部ら11人(そのうち日本人が3人)に対し、2年8ヶ月から17年の懲役刑を科す判決を下した。被告らはPFASによる環境汚染の危険性を認識しながら、長年にわたり対策を怠ったと判断した。

 ミテニは、1965年にRimarの社名で創業し、1968年にPFASの生産を開始。1988年に、イタリア国営化学エニケム(EniChem)51%、三菱商事が49%を出資し、同社を買収した後、社名をMiteni(ミテニ)に変更している。さらに1996年に三菱商事が完全子会社化。三菱商事は、2009年に株式をイタリア投資ファンドICIGに売却し、同事業から撤退したが、その後も同社の経営陣の出向は継続していた。

 ミテ二のPFAS汚染が公になったのは2013年。また同社は2018年に経営破綻し、全工場が操業を停止。清算手続に入った。

 問題となっている化学工場は、ヴィチェンツァ県トリッシーノ市に位置し、1990年代から2013年までPFASを含む化学製品を製造。工場から未処理の排水が排出されたことで、ヴェネト州内の川や地下水が汚染され、アルツィニャーノ、ロニゴ、モンテッキオ・マッジョーレ等の周辺複数都市の飲料水供給に深刻な影響が生じた。ヴェネト州当局によると、影響を受けた住民は約35万人。胎児や子どもへの発育影響、不妊症、甲状腺疾患、発癌リスクの増大が指摘されている。

 同裁判では、民事訴訟としては、2013年にヴェネト州がPFAS汚染を公表し、ミテ二が汚染源と特定。ヴェネト州、周辺自治体、被害者住民らが損害賠償を求めて提訴。2024年5月には、裁判所は、汚染源は1990年代から排出されていた排水や処理不足にもあり、三菱商事等の旧経営陣にも汚染除去費用等の責任があると判断していた。環境NGOグリーンピース等も支援していた。

 今回の刑事訴訟は、2021年に開始。三菱商事の事業責任者3人(うち2人は2009年以前のミテ二取締役)と、他の日本人1人を含めた合計15人が起訴された。結果、日本人1人を含む4人は無罪となったが、残りの11人は有罪判決を受けた。また、検察は合計121年の懲役を求刑しましたが、裁判所の判決では、さらに厳しく、合計141年を超える懲役が言い渡された。日本人に関しては、懲役16年が2人、懲役11年が1人。加えて、イタリア環境省に5,800万ユーロ(約100億円)、ヴェネト州に650万ユーロ(約11億円)の課徴金支払いも命じられた模様。

無料会員に登録すると、
有料記事の「閲覧チケット」を毎月1枚プレゼント。
登録後、すぐにご希望の有料記事の閲覧が可能です。

※ 閲覧チケットは翌月への繰り越しはできません。

無料登録してチケットを受け取る

【無料会員向け】有料記事の閲覧チケットの詳細はこちら

または

有料会員プランで
企業内の情報収集を効率化

  • 2000本近い最新有料記事が読み放題
  • 有料会員継続率98%の高い満足度
  • 有料会員の役職者比率46%
有料会員プランに登録する
author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。