
国連欧州経済委員会(UNECE)の国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)は6月24日、完全自動運転システム(ADS)の世界初の国際基準を採択した。日本、中国、米国、EU、カナダ、英国が同枠組を支持している。中国政府は6月30日、早速同規格に準拠した法定規格を公表した。2029年1月ごろに発効する予定。
WP.29は、UNECEが1952年に創設し、1958年、1997年、1998年に合意された3つの自動車規制協定を管理している。WP.29の下で活動する自動運転・コネクテッド車両作業部会(GRVA)は、2018年以降、自動車の自動化、ソフトウェア、デジタル化に関する国際的な規制作業を主導している。
WP.29の1958年協定では、P.29で採択された国際基準を基盤とした基準の国際調和と、車両等の型式認定の相互承認を定めており、UNECEの加盟国に加えて、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、タイ、マレーシア、パキスタン、南アフリカ、ナイジェリア等も加盟している。また、1998年協定では、WP.29で採択された国際基準を基盤とした基準の国際調和のみを定めており、こちらには米国、カナダ、中国、インドも加盟している。いずれの協定国もWP.29の会合に参加することができる。
自動運転のレベルについては、日本では、米国技術標準化団体SAEインターナショナルが策定した「レベル1」から「レベル5」までを用いることが多い。一方、UNECEが策定している国際規格では、レベル3に相当する「自動車線維持システム(ALKS)」、レベル4に相当する「完全自動運転システム(ADS)」の用語が用いられている。UNECEはSAEインターナショナルのレベル分類を踏まえた概念定義をしているため、双方には互換性があると言える。
UNECEは2021年、自動車線維持システム(ALKS)を対象とした世界初の国際基準「UN R157」を制定。すでにWP.29加盟国を含めた約60カ国がUN R157を国内法化している。米国とカナダはまだ採用していない。
今回UNECEは、レベル3の国際基準策定から5年ぶりにレベル4の国際基準を策定したことになる。同枠組では、安全管理システム、信頼性の高い試験、セーフティケースの検証、運用中の継続的な監視を必須としている。
具体的には、安全管理システム(SMS)については、…
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