
ニュージーランド政府は10月12日、生物由来のメタン排出量に関する2050年目標を引き下げると発表した。畜産農家が反発していた。
同国は2019年、気候変動対策法を改正し、2050年の目標を法制化。生物由来のメタン排出量を2050年までに2017年比24%から47%削減し、それ以外の排出量を2050年までにネットゼロにする目標を設定していた。
今回の発表では、生物由来のメタン排出量の2050年までの削減量を2017年比14%から24%へと引き下げた。また、年内に決定予定だった第4次排出予算の設定を延期し、現在の第3次排出予算のレビューを2027年12月31日までに実施することも決めた。
同法は、政府に対し、法定2050年気候変動目標を5年ごとにレビューすることを義務付けており、今回の目標変更は同プロセスの一環。同国では、気候変動委員会が2024年11月に助言を公表。また、メタン科学及び目標に関する独立レビューの結果も2024年12月に公表されており、政府はそれらを踏まえて今回の引き下げを決定したと説明した。
今回発表した政策については、法改正が必要となるため、政府は2025年末までに法改正を実現させる考え。また、気候変動委員会は別途、国際海運・航空からの排出量を2050年目標に含めるよう提言しており、それに関する決定は2025年11月までに発表する予定。
サイモン・ワッツ気候変動担当相は、同時にメタン削減技術に4億ニュージーランドドル(約350億円)を投ずる計画も公表。2030年までに実用化が見込まれる技術を採用する畜産農家が30%に達すれば、今後10年間で畜産部門のメタン排出量を最大14%削減できるとの見通しも伝えた。
同国では畜産農家と環境アクティビストの意見の対立が発生しており、農業団体のニュージーランド農民連合は、今回の決定を歓迎するとともに、むしろ決定が遅すぎたと評価。一方、グリーンピース・ニュージーランドやLawyers for Climate Actionは、目標引下げを批判している。
【参照ページ】Government resets 2050 biogenic methane target
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