
EU上院の役割を担うEU加盟国閣僚級のEU理事会は3月5日、農産物に関するEU-メルコスール連携協定およびEU-メルコスール暫定貿易協定の二国間セーフガード条項を実施する規則案を採択した。同EU規則案はすでに欧州議会でも可決しており、同EU規則は成立した。EU官報掲載の20日後に発効する。
同EU規則は、既存のEUセーフガード制度を基盤としつつ、迅速な手続きと簡素化された発動条件を導入するもの。特に、敏感品目に関する調査開始の基準として、3年間の平均輸入量5%という閾値を設定。調査は4ヶ月以内に完了し、緊急時には暫定措置を21日以内に実施可能とする。また、欧州委員会は、敏感品目とされる農産物の輸入を積極的に監視し、市場動向に関する定期的な報告書を発行する。
EUとメルコスールは1月17日、「EU-メルコスール連携協定(EMPA)」と「暫定貿易協定(iTA)」に署名。今回成立したEU規則は、EMPAとiTAが正式に発効することを条件としている。まず暫定貿易協定に適用され、その後に予定されているEU-メルコスール連携協定にも適用される。
欧州委員会の見解では、EU-メルコスール暫定貿易協定は、EU加盟国での批准を必要とせずEU内部の批准手続のみで発効できる。一方、EU-メルコスール連携協定は、EU加盟国の批准も必要となる。
これに対し、欧州議会は、欧州委員会がこれらの協定に署名した行為がEU条約と適合しているかどうかについて、欧州司法裁判所(ECJ)の法的見解を求め、欧州議会での採決を保留している。そのため、EU-メルコスール暫定貿易協定についても、ECJの判断が出るまで発効できない状況にある。
【参考】【EU・南米】EU理事会、EUメルコスール連携協定の暫定適用承認。27年越しの自由貿易協定(2026年1月11日)
【参考】【EU・南米】EUメルコスール暫定貿易協定に署名。EUでの批准を経て発効(2026年1月19日)
【参考】【EU】欧州議会、EUメルコスール連携協定の批准保留。ECJに法的意見要請(2026年1月25日)
【参照ページ】EU-Mercosur: Council greenlights safeguards for agricultural products
【参照ページ】Mercosur: Parliament approves safeguard clauses to protect EU agriculture
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