米国スターバックスは5月7日、カリフォルニア州で深刻化している水不足を受け、同社の商品であるEthos Waterの調達・生産拠点を州外へと移転させることを発表した。同社は今月から半年間にわたり、Ethos Waterの生産をペンシルベニア州にあるサプライヤーに移転させると同時に、西海岸における同商品の流通分を確保するために新たなサプライヤーと水源を検討するとしている。同社はこれまでにも節水キャンペーンに積極的に取り組んできており、グリーンビルディングの導入や節水の推進により、同社のカリフォルニア州における水使用量を26%削減してきた。
スターバックスのグローバル責任・公共政策担当副社長を務めるJohn Kelly氏は「我々は記録的な干ばつに見舞われているカリフォルニア州を支援し、責任を果たすことを約束する。店舗における水使用量を25%以上減らし、Ethos Waterの調達・生産拠点を州外へと移転させる今回の意思決定は州政府・自治体と共に節水対策を活性化していくための一歩だ」と語った。
2005年にスターバックスに買収されたEthos Waterは、水をめぐる人道的危機を改善すべく、きれいな飲料水へのアクセスができない数億人の人々に対してサービスを提供している。2005年以降、スターバックスはコーヒー産地であるアフリカ、インドネシア、ラテンアメリカ諸国における浄水へのアクセス向上、衛生改善および衛生教育に1200万米ドル以上を投資してきた。
世界的にリスクが高まりつつある水問題。水不足により水の安定調達が難しくなれば、それはコストや調達リスクとして事業運営に深刻な影響を及ぼしかねないことを考えると、カリフォルニア州に事業拠点をもたない企業にとっても今回のスターバックスの動きは決して他人事とはいえないものだ。
【参照リリース】Starbucks Moves Quickly to Find a New Source for Ethos Water Outside California
【企業サイト】Starbucks
(※写真提供:Kritchanut / Shutterstock.com)
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