英インパクト投資推進団体Social Stock Exchange(SSX)は1月26日、組織を改組し、Social Stock ExchangeとImpact Investment Network(IIN)に分割すると発表した。SSXの既存の加盟機関は全てImpact Investment Networkに移り活動を続ける。一方、SSXは、法人形態を信託(ビジネス・トラスト)に移行し、純粋なライセンス認証機関となり、金融機関や証券取引所と協働しながら幅広い機関へライセンスの審査、提供していく。SSXのライセンス第1号機関となり、今後12ヶ月間排他的ライセンス保有者として活動する。
SSXは、カーボントラッカーのMark Campanaleとロンドン証券取引所の元役員Pradeep Jethiが2013年に提唱。当時のデービッド・キャメロン英首相が正式に発足させた。SSXの株式の42%(120万ポンド)は、英国で休眠預金口座を活用したインパクト投資を実施しているBig Society Capitalが保有。Big Socidety CapitalはSSXに対し6万ポンドの融資ファシリティも設定している。SSXの他の株式にはJoseph Rowntree Capital TrustやGolden Bottle Trust、Panahpurがいる。今回の組織分割後もSSXの株主構成は変わらない。SSXのDebbie Ryanマネージングディレクターは退任し、IINのCEOに就任する。
IINは今回の組織改編について、インパクト投資市場を拡大し、他の機関とも連携していくためと説明している。一方で、SSXの経営状況について、毎年多額の損失を出し債務を抱えており、独立監査人から事業継続を危ぶむ声が上がっていたとの話も出ている。SSXは今後、独立経営委員会(Independent Administration Panel)によって管理されることとなり、経営再建を模索する狙いがあるとも見られている。
【参照ページ】A Bigger & Better Future for the Social Stock Exchange
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