欧州証券市場監督局(ESMA)は7月15日、目論見書規則に基づく開示要件ガイドラインを発表。投資家の便益を確保するため、目論見書に記載しなければならない項目を定めた。EU域内に共通して適用される。
同ガイドラインは、財務情報と非財務情報の双方について、目論見書に記載すべき内容を規定したもの。目論見書規則に基づき欧州委員会が2019年に定めた委任規則(Delegated Regulation)の附属書が、今回のガイドライン発行の根拠となっている。
同ガイドラインでは、予想(プロフォーマ)ベースの情報、運転資本計算書、負債、利益予測、過去推移、運用・ファイナンス・レビュー、オプション契約等の内容をカバー。特に予想ベースの情報と運転資本計算書については、記載すべき内容の明確化を行った点が大きな特徴。
同ガイドラインの発行では、パブリックコメントの募集も行われ、ESG情報についての記載についても論点となった。ESGについては、最終的に、運用・ファイナンス・レビューに関する「第3項」の中に盛り込まれ、利益やキャッシュフロー、資産や負債に関連する重要情報とともに、「ESG課題に関する情報の提供」と例示した上で、財務と非財務の目的と戦略が、利益やキャッシュフロー、資産や負債に影響を与える程度についても開示要件として盛り込んだ。具体的なESG関連の情報開示については、各ファンドによって異なるため、個別の開示項目に関する具体的な言及はしなかった。
【参照ページ】ESMA PROMOTES CONSISTENT APPLICATION OF PROSPECTUS DISCLOSURE REQUIREMENTS
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら