アパレル大手のH&Mが、2014年度のサステナビリティ報告書、Conscious Actions Sustainability Report 2014を公表している。今年で14度目となる今回の同報告書では、再生可能エネルギー利用比率の拡大や、回収した古着のリサイクルコットンから作られた製品量の増加、公正な賃金の実現に向けた取り組みなど、幅広い分野にまたがる80以上のサステナビリティ活動の進捗状況がまとめられている。
H&MのCEOを務めるKarl-Johan Persson氏は「我々は3か所のロールモデル工場で、Fair Wage Networkが開発したFair Wage Methodをテストし始めている。まだ初期段階ではあるものの、最初の工場での結果は期待できるものだ。これらの経験に基づき、我々は少なくとも2018年までに我々の全ての戦略サプライヤーに対してこの方法を拡大していくことを目指している」と語る。
同報告書によれば、H&Mはバリューチェーン全体の透明性向上に向けた取り組みとして、公開サプライヤーリストを二次サプライヤーまで拡大したとのことだ。同社はサプライヤーの透明性と相互の信頼は非常に重要で、あらゆる変革に向けた出発点だとしている。
また、同社は気候変動対策に向けた取り組みとして2015年末までに可能な限りあらゆる場所において再生可能エネルギーのみを利用し、全電力の80%を再生可能エネルギーで賄うという目標を掲げている。現在その割合は27%まで達している。
さらに同社は古着回収にも積極的に取り組んでおり、2014年以降、同社が回収した古着の量は2倍以上に増加しており、その量は6500万枚のTシャツに相当する、合計13,000トン以上に及んでいるという。同社は、新たな目標として2015年末までにリサイクル繊維で作られた製品の量を300%まで増やすという目標を掲げている。
サステナビリティ先進企業として知られるH&Mの取り組みについて更に詳しく知りたい方は下記の動画およびレポートを参考にして頂きたい。
【レポートダウンロード】Conscious Actions Sustainability Report 2014
【企業サイト】H&M
【参考サイト】Fair Wage Network
(※写真提供:JuliusKielaitis / Shutterstock.com)
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