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【アメリカ】大手食品会社ら、紛争パーム油の撲滅に向けた取り組みに遅れ 2015/07/10 最新ニュース

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 米国サンフランシスコに拠点を置く国際環境NGOのRainforest Action Network(以下、RAN)は6月17日、紛争パーム油に対する企業の取り組み状況の進捗をまとめたレポート、”Testing Commitments to Cut Conflict Palm Oil“を公表した。
 
 同報告書は、グローバル食品企業ら20社が2年前から開始した紛争パーム油の撲滅キャンペーン、Snack Food20における各社の進捗状況を格付けしたものだ。対応が進んでいるブランドは”Front Runners”と名付けられ、ハーシー、ネスレ、ケロッグ、ゼネラル・ミルズ、マーズ、クリスピー・クリーム・ドーナツらが選出されている。また、対応が遅れているブランドは”Laggards”とされ、東洋水産、日清食品、ハインツ、キャンベル、ユニリーバ、ペプシコらの名が挙げられている。RANは両者の現状のパーム油調達方針などを評価のうえ、紛争パーム油の撲滅に向けて各社がとるべきアクションをまとめている。

 RANによると、CNNなど多くのメディアが注目したことで数年前までほとんど知られていなかった紛争パーム油の問題に対して強い関心が寄せられるようになったものの、現在でもこの問題を抱えるパーム油を使用した商品は食料品店の店頭の約半数を占めているとのことだ。

 RANは、過去18か月間に渡る消費者からの要求は多くのブランドにプレッシャーを与えることに成功したとしつつも、消費者の多くは「企業らのコミットメントに本当に意味があるのか」、そして「パーム・オイルさ産業が森林破壊や人権侵害、土地紛争そして気候変動を引き起こさないために、さらに何をすることが必要なのか」を知りたがっていると指摘しており、企業らに行動を呼びかけている。
 
 また、サステナビリティ先進企業として知られるネスレ、ユニリーバの2社に対しても、自社が直接管理しているパーム油プランテーションだけではなく、事業活動全体における森林破壊や人権侵害の排除に取り組むべきだと指摘したうえで、真のリーダーになるためにはグローバルのパーム油サプライチェーンの転換に向けた迅速な動きが求められるとしている。

 RANでアグリビジネス・キャンペーン・ディレクターを務めるGemma Tillack氏は、明確なコミットを示すことは重要なファーストステップだが、それが実際の行動と期限付きの計画と結びついていなければ意味がないと語り、具体的な行動の重要性を指摘する。

 紛争パーム油というと我々からは遠い問題のように聞こえるが、実際には我々が普段店頭で目にする食品の多くがこの問題と根深く関わりを持っているのだ。消費者の我々も商品の購入により間接的とはいえ紛争パーム油の調達に貢献してしまっている以上、企業だけではなく我々一人一人も責任ある消費者としての行動が求められる。

【レポートダウンロード】Testing Commitments to Cut Conflict Palm Oil
【参照リリース】Conflict Palm Oil Progress Report: Major Snack Food Brands Continue to Lag Behind Corporate Peers on Sustainability Commitments
【団体サイト】Rainforest Action Network
【参考サイト】Conflict Palm Oil

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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